NTTデータグループ、AIガバナンスコンサルティングサービスの展開へ
株式会社NTTデータグループ(以下、NTTデータグループ)は、2024年秋から「AIガバナンスコンサルティングサービス」の提供を開始します。このサービスは、AIを利用する企業に対し、セキュリティリスクや法規制、倫理的な問題など、さまざまなリスクを多角的に評価し、対策の計画から実行、運用までをトータルで支援するものです。
背景
近年、急速に普及するAI技術には多くの利点がある一方で、利用者が増えるにつれ、リスクも増加しています。特に、生成AIの利用拡大に伴い、差別的な表現や著作権の侵害、虚偽情報の出力などが問題視されています。このようなリスクに対応するため、国内外でAIガバナンスについての議論が進み、法規制の強化が必要とされています。特に2023年のG7広島サミット以降、「広島AIプロセス」を通じて国際的な指針が整備される中、日本でも2024年に「AI事業者ガイドライン」の制定が予定されています。
このような状況のもと、NTTデータグループではAIリスクを的確にマネジメントし、AIの本来の価値を最大限に引き出すための取り組みが求められています。AIの技術的視点や各国の法規制に関する知識を総合的に活用し、リスクを適切に捉えた上で対策を実行することが重要です。
取り組み内容
本サービスでは、AIリスクの検知・診断から対策の実行までを網羅します。具体的には、以下のような取り組みを行います。
1.
AIリスク検知・診断
AIモデルやプロジェクトのリスクを包括的に評価し、潜在的リスクの可視化を行います。セキュリティーの観点や誤った出力に関するハルシネーションのリスクも含めた詳細な診断を実施します。
2.
対策実行
AIシステムの動作確認やモニタリングツールを導入し、リスクを管理するためのガイドラインの作成を支援します。これにより、実際の運用環境でも安心してAIを活用できる状況を構築します。
今後の展開
AIガバナンスコンサルティングサービスは、NTTデータグループの専門チームによって運営され、国内外の企業との連携も強化していく予定です。グローバルな視点でのサービス展開を進めることで、より多くの企業において安全かつ効果的なAI活用を実現します。
NTTデータグループは、これまでの実績と専門知識を活かし、今後も「安心・安全なAI活用」を実現するために尽力していきます。AIのリスクを適切に管理し、企業活動を支援するためのサービスを引き続き提供し、持続可能な未来に貢献していく所存です。
この新しい試みは、NTTデータグループが培ってきた経験と知見をもとに、AI技術の進化をサポートする重要なステップとなることでしょう。これにより、企業はAIの恩恵を最大限に受けることができると期待されます。