小児がんと闘う子どもたちを支える「ホスピタル・ファシリティドッグ®」とは

「ホスピタル・ファシリティドッグ®」の意義と活動内容

認定NPO法人シャイン・オン！キッズは、入院中の子どもたちへ心の支えを提供する新たな取り組みを、本格的に始動しました。その名も「ホスピタル・ファシリティドッグ®」。これは、小児がんや重い病気と闘う子どもたちに寄り添い、精神的なサポートを行うために訓練された犬たちのことです。これにより、子どもたちが少しでもリラックスし、医療現場でのストレスを軽減できるよう努めています。

商標登録の意義

「ホスピタル・ファシリティドッグ®」という名称は、世界的な補助犬育成団体の基準に従った、専門的なトレーニングを受けた犬を指します。2010年に静岡県立こども病院で始まったこのプログラムは、当初「セラピードッグ」と呼ばれていましたが、プログラムの独自性を反映するために名称を変更しました。

商標登録の背景には、今後の医療現場での安全性を確保し、質の高い動物介在療法を提供する責任があることが挙げられます。トレーニング不足の犬による誤使用や医療事故を防ぐため、正しい知識と技術を持つ者が運用することが求められています。

活動の広がり

このプログラムは2012年に神奈川県立こども医療センターに拡大し、その後東京都立小児総合医療センターや国立成育医療研究センターにも導入されました。これにより多くの病院関係者や支援者とともに取り組みが進み、近年では各種メディアに取り上げられるなど、さらに認知度が高まっています。

活動の内容

「ホスピタル・ファシリティドッグ®」は、通常の動物療法に加えて、個々の子どもに特化したアプローチを行う点が特長です。具体的には、入院している子どもたちとの日常的なコミュニケーションや、痛みを伴う医療処置への付き添い、さらにはリハビリテーションへの助けまで、様々な形でサポートを行っています。これにより、毎回同じ犬と長時間を過ごすことができ、子どもたちの不安を和らげる効果が期待されています。

プログラムの基本方針

「ホスピタル・ファシリティドッグ®プログラム」には、いくつかの基本方針があります。まず、すべての犬は、アシスタンス・ドッグス・インターナショナルが定める基準を満たしています。また、犬のハンドラーには臨床経験が求められ、医療従事者が専任として活動する体制が整えられています。さらに、導入先の病院と協力して、安全に運用するためのマニュアルも策定されています。

今後の展望

シャイン・オン！キッズは、これまでの取り組みを通じて得た知識と経験をもとに、今後の展望を広げていきます。国内外の知見を基に、子どもたちと医療従事者のために、質の高い動物介在療法を提供し続けることが目標です。ぜひ、私たちの活動に注目し、応援していただければ幸いです。

シャイン・オン！キッズの「ホスピタル・ファシリティドッグ®」プログラムは、思いやりと専門性を持って子どもたちの心のケアに取り組んでいます。公式ウェブサイト（http://sokids.org/ja/）では、さらに詳しい情報をご覧いただけます。