スーダンの現状と国際社会の行動
2025年8月21日、横浜で開催される第9回アフリカ開発会議(TICAD9)において、「長期化するスーダン戦闘~市民の声から考える平和への道~」というテーマで特別講演が行われます。このイベントは、日本国際ボランティアセンター(JVC)によって企画され、スーダンの現地スタッフを招き、彼らの視点から現在の危機的な状況を共有します。
現在、スーダンでは国軍(SAF)と即応支援部隊(RSF)の間での大規模な戦闘が始まってから2年が経過しました。市民の安全が軽視され続け、この紛争によって3,040万人が人道支援を必要とし、2,460万人が深刻な飢餓に直面するという、世界最大規模の避難と飢餓の危機に見舞われています。この現実は、メディアにおいてもパレスチナやウクライナと同じレベルの注目を集めることはなく、多くの人々がその実情を知らないままです。
講演内容と目的
このサイドイベントでは、スーダンから来た研究者やスタッフが、現地の実情、そしてこの紛争がもたらした影響について詳しく解説します。また、参加者と共に、国際社会がどのようなアクションを起こすべきかを考える機会となることを目指しています。トピックとしては、スーダン国内の人々の声や、彼らの権利を確保するために何ができるのかが含まれます。参加者には、スーダンからのゲストもおり、身近に感じられるアプローチでの提言が期待されます。
スーダンの現状を知ることは、単に情報を得ることに留まりません。紛争地域における人々の生活や困難を理解し、国際社会として共に解決策を模索することが重要です。講演では、地元の人々がどのようにボランティアや人道支援を受け入れているか、またどのように再建に向かおうとしているのかが語られるでしょう。
登壇者紹介
この講演には、直接スーダンで活動している専門家たちが出席します。モハメド・オマル・アブディン氏は、盲目のスーダン留学生の支援を行い、母国の障害者教育に尽力しています。篠田英朗教授は、国際関係学の専門家として、過去に難民救援活動や国際機関での経験を有し、スーダン問題にも関心を寄せています。此外、今中航氏は、JVCのスーダン事業を牽引し、地域の実情に基づいて支援を行っています。彼らの視点は、スーダンが直面している現実についての貴重な洞察を提供します。
参加の重要性
このイベントは、無料で参加できるため、地域の方々にも気軽に参加してもらえます。また、荷物検査が行われるため、早めのご来場を推奨します。国際社会が行動を起こす必要性について考え、自らの意識を高める絶好の機会です。このような危機的な状況を受けて、私たち一人ひとりが何を考え、何ができるのかを真剣に考える場となることを期待しています。日本から、その声を届け、一緒に未来を見つめ直す準備をしましょう。