福島県西会津町で、地域の持続可能な森林管理と脱炭素化を推進しようという新たな連携が始まりました。令和5年3月6日に締結されたこの協定は、株式会社バイウィル、福島県西会津町森林組合、そして株式会社東邦銀行の3社が協力し、カーボンニュートラルと次世代に豊かな森林の承継という目標に取り組むものです。
この協定に基づいて、バイウィルは西会津町森林組合が管理する森林から得られるJ-クレジットの申請手続きの代行を行います。さらに、森林から生成されたクレジットの販売においては、東邦銀行と共に販売先を探ることにしています。この取り組みを通じて、地域の脱炭素化を進めると同時に森林保全活動にも貢献していくとのことです。
締結式は東邦銀行の喜多方支店にて行われ、出席者にはバイウィル執行役員の齋藤雅英氏、清野邦夫氏、西会津町森林組合代表理事、東邦銀行の本田拓野氏および村上将臣氏らが名を連ねました。彼らは地域におけるカーボンニュートラル推進に向けた重要な一歩を刻むこととなりました。
具体的な協力内容としては、環境価値に関する情報、サービス、ノウハウの提供、森林由来のJ-クレジット創出などが挙げられています。今後は、これらの環境価値に関する情報を共有し合い、地域の脱炭素化とサーキュラーエコノミー構築を目指して事業を推進していく予定です。
西会津町森林組合は、地域の約85%を森林が占める福島県の美しい環境を守っています。彼らは地域とのつながりを大切にしながら、森林の持続可能な活用や林業の活性化に努めています。また、震災復興後の森林再生モデルとしても注目されています。
バイウィルが便乗する形で新たなビジネスモデルを創出する背景には、2023年11月に東邦銀行との間で締結された顧客紹介契約があります。そこでバイウィルは、東邦銀行からの推薦を受けて本協定の締結に至ったとのこと。
今後の展望として、バイウィルと西会津町森林組合、東邦銀行は、共同でJ-クレジットの手続きを進め、販売先探しを通じて富の循環を促進することにも力を入れていく計画です。これにより、持続可能な環境の実現と地域の脱炭素活動への貢献を意識しつつ、次世代に引き継がれる豊かな森林づくりに努めていく方針です。
各社概要
代表者: 清野 邦夫
所在地: 福島県耶麻郡西会津町尾野本字樋ノ口原乙1460番地
事業内容: 福島県林業公社造林事業などです。
代表者: 佐藤 稔
所在地: 福島県福島市大町3-25
事業内容: 銀行業です。
代表者: 下村 雄一郎
所在地: 東京都中央区日本橋2-3-21 群馬ビル6階
事業内容: 脱炭素コンサルティング事業などを手掛けています。
この協定を機に、地域や企業が力を合わせて、持続可能な未来を創り出していくことへの期待が高まります。