ミツカンが「わくわくAI探検隊」を立ち上げ
株式会社ミツカンは、愛知県半田市に本社を置く食品メーカーで、営業本部における生成AI活用を促進する社内コミュニティ「わくわくAI探検隊」を2025年9月に始動しました。この活動は、営業本部の社員が主体となって企画し、運営するもので、まさにボトムアップの取り組みとも言えます。
目的と特徴
「わくわくAI探検隊」は、業務効率化や生産性の向上を目指し、営業本部の全ての社員を対象にしたコミュニティです。参加者は年齢や経験に関係なく自由に入部でき、オンラインで活動するスタイルが採用されています。このアプローチにより、誰でもどこからでもスキルを気にせず参加でき、共に学び合うことが可能となります。
活動内容としては、勉強会やワークショップ、さらには外部との交流も含まれており、共に生成AIの活用法を探求しています。
背景
営業本部では、2024年度からモデル支店を決め、支店ごとに生成AIの活用に取り組んできました。その際に得た知見について、「興味を持った人が楽しく学び、自ら活用し、周囲に広げること」が活用を加速させるカギであるとの認識を持つようになりました。これが、「わくわくAI探検隊」立ち上げのきっかけとなったのです。
活動内容
初の試み「仮入部期間」
2025年の7月から8月にかけて、生成AIの基本を学ぶ「仮入部期間」が設けられました。この期間中には、文章生成や画像生成を用いて「支店対抗ロゴ作成企画」が行われ、生成AIの仕組みや使い方を楽しく体験しました。また、公式キャラクターのデザイン案を作成するコンテストも実施し、メンバーが自らのアイデアを形にする過程を楽しむ様子が見られました。
「秋期講習」の実施
9月からは本格的な活動として「秋期講習」が始まり、全国の部員が参加するリアルとオンラインのハイブリッド形式によるプログラムが展開されました。特に盛り上がったのが「ひなまつりレシピバトルロワイヤル」と題したアイデアセッションで、メンバーが生成AIを駆使して新たな販促アイデアを提案しました。こうした入れ替わりの中で、業務での生成AI活用についての具体的な方向性が見えてきました。
メンバーの声
参加したメンバーからは、「仲間とともに学ぶことで、より多くのアイデアが出てくる」という声が聞かれます。入部後に変化があったと感じる方も多く、「このような学びの場があることで、仕事に対する意欲が向上した」との意見も寄せられました。
ミツカン取締役営業本部長の鈴木亘氏は、「AIは今後のビジネスにおいて重要な要素となる。AIをどう使いこなすかが差を生む」と述べ、発想力の重要性を強調しています。
「わくわくAI探検隊」は、生成AIを通じて、新たな発想や業務への活用を促進していくことを目指しています。今後の活動にも注目です。