オーヤマが貿易業務管理SaaS「Any Cargo」を導入
株式会社オーヤマは、国際物流業界でのデジタル化を推進する株式会社Shippioが提供する貿易業務管理SaaS「Any Cargo」を導入しました。この導入により、オーヤマは日々増加する物流業務を効率的に管理し、業務全体の最適化を目指します。
導入の背景
アイリスグループの一員であるオーヤマは、家具や家電、日用品を中心に事業を展開し、海外に16社のグループ会社を持っています。彼らはアメリカ、ヨーロッパ、アジアで多くの製品を取り扱い、年間約25,000本のコンテナを扱う規模に成長しました。こうした規模の業務を運営する中で、目視による船の動きを確認したり、関係者とのコミュニケーションに必要な時間が増えてきたことが課題とされていました。
これに対応するため、オーヤマは2024年10月から「Any Cargo」を導入し、貿易業務を一元管理するためのシステムを活用することにしました。
新システムの機能と期待される成果
「Any Cargo」には、本船の動静を1日に2回自動で更新し、他部署や外部の業者と一緒に進捗管理ができるトラッキング機能が備わっています。これにより、貿易業務に係る情報のやり取りがスムーズになり、業務全体の効率化が期待されています。さらに、書類のやり取りやチャットなど、さまざまな業務を一元的に管理できる「パートナーコネクト機能」も搭載されており、従来の業務フローを大きく変革することが可能です。
オーヤマはこのシステムを全貨物の管理に広げ、貿易データを活用しながら輸送品質の向上にも目指します。これにより、本質的な業務に時間を割くための改革を進めていく方針です。
政府の補助金制度の活用
オーヤマは「Any Cargo」の導入にあたり、経済産業省の貿易手続きデジタル化推進事業に基づく補助金を利用しています。この事業は、貿易プラットフォームの導入促進を通じて、貿易手続きのデジタル化を推進することを目的としています。経済産業省は、この取り組みにより、2024年度までにデジタル化された貿易取引を全体の10%に引き上げるとしています。
貿易業務改革ウェビナーの開催
オーヤマでは、2024年12月5日(木)の13:00から、オンラインで貿易業務改革ウェビナーを開催します。このウェビナーでは、オーヤマの業務課リーダーの佐藤太地氏が登壇し、「Any Cargo」を活用した貿易業務の改革についてお話しします。
Shippioの役割
Shippioは、物流業界のデジタル化を推進し、「理想の物流体験を社会に実装する」ことを目指しています。彼らが提供するプラットフォームでは、見積もりや発注、貿易書類の管理を一元化することが可能で、国際物流の業務を効率化しています。
オーヤマとShippioの連携は、国際物流業界においても新たなスタンダードを築く可能性があり、今後の展開が大いに期待されます。