スリック・リックが帰ってきた!26年ぶりの新アルバム『Victory』
ヒップホップシーンにおけるサンプリングの帝王、スリック・リック(Slick Rick)が、26年の沈黙を破ってニューアルバム『Victory』をリリースしました。このアルバムは彼の独自のストーリーテリング技術を駆使し、新たな章を開くことを目的としています。特に、アメリカの名ラッパーNASを迎えたトラック「Documents」は、期待が高まります。
制作の舞台裏
アルバムは、俳優やDJとしても知られるイドリス・エルバ(Idris Elba)との共同制作によるものです。エルバが運営するレコードレーベル7WallaceとNASが所属するMass Appealとの協力により、音楽だけでなく映像とも連動したビジュアルアルバムとして展開されます。
スリック・リックは『Victory』についてこう語ります。「このアルバムは忍耐、ストーリーテリング、イマジネーション、そして進化を体現しています。音楽とアートの融合は、私がこれまで経験してきた道のりと、これからの未来を反映したソニックな旅です。」
エルバも、「スリック・リックとの仕事ができたことは本当に素晴らしい。当レコードが英国に戻ってくるのは喜ばしい」と述べています。このアルバムにはNASやGiggsとのコラボも収められ、エステルの特別参加曲もあります。
アートと映像の結晶
注目の点は、ビヨンセの『Black Is King』を手掛けたメジ・アラビ(Meji Alabi)監督による30分の没入型映画が含まれることです。この映像は、スリック・リックの音楽に新たな視覚的要素をプラスし、観る者を圧倒します。
アルバムのアートワークは、レジェンドフォトグラファーのジョナサン・マニオン(Jonathan Mannion)と協力して制作。また、音楽のミキシングはヤング・グル(Young Guru)が担当し、都会的で洗練された仕上がりになっています。
多文化の融合
『Victory』は、スリック・リックが生まれたロンドンとフランスで全過程のソングライティングとレコーディングが行われ、視覚的な要素も含め、アメリカ、イギリス、アフリカの3大陸で撮影された映像が連動しています。このように、多文化の影響を一つの作品に凝縮し、リックのルーツや音楽の魅力をより深めています。
スリック・リックとは
スリック・リック(本名:リッキー・マーティン・ウォルターズ)は、ヒップホップ界で多くのアーティストに影響を与える存在です。彼のアイパッチはトレードマークであり、数々のアーティストが彼の作品からサンプリングしています。グラミー賞を受賞した彼は、アメリカ国立博物館で特別な展示も行われています。
まとめ
4年かけて制作されたこのアルバム、スリック・リックは新たな勝利のカーテンを引き、リスナーに話しかけています。彼の『Victory』は音楽単体ではなく、ヒップホップ文化全体への強いメッセージを発信する作品に仕上がっています。これに触れることで、聴く者は新しい感動を得ることができるでしょう。アルバム『Victory』は今すぐに配信中。ぜひ耳を傾けてみてください!