不動産・建設DXカンファレンス2026が開催
2026年3月16日、東京でのオフラインイベント「不動産・建設DXカンファレンス2026」が開かれました。このカンファレンスには、不動産および建設業界において先駆的な役割を果たす企業群が集まり、特に注目を浴びたのはアルサーガパートナーズ株式会社の代表取締役会長兼CTO、小俣泰明氏の登壇でした。
このイベントでは、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための最前線の知見が共有され、業界全体での協力・共創の重要性が強調されました。小俣氏は、生成AIの導入によって期待されるIT部門の変革について具体的な見解を提示しました。
テーマ: AI時代におけるIT部門の役割
小俣氏が提示したテーマは「生成AI時代におけるIT部門の役割変革」です。彼は、今のAI技術の進化がどのように不動産・建設業界に影響を及ぼすか、その結果としてIT組織に求められる新しい役割についての考察を行いました。従来のIT部門はコスト削減等の「守りのIT」に重きを置いていましたが、これからはデータガバナンスの構築やAI活用の促進も新たな責務に加わると指摘しました。
小俣氏は特に、AI利用時のセキュリティに対して厳密な対応を求める新たな基準の必要性を強調しました。非効率なリスク回避から、「安全に活用するガイドラインの策定」へとシフトするべきだと説き、IT部門がその変革を先導するべきであると述べました。
彼が指摘した「セキュリティ3つの新基準」には、セキュリティ基準の再定義、データガバナンスの重要性、及びアクセス権限の厳密なコントロールが含まれます。これらの基準を確立することで、企業は生成AIを効率的かつ安全に活用する環境を整えることができるのです。
直面する課題とその克服方法
小俣氏は、生成AIを導入する際の二つの課題、すなわち「心理的抵抗」と「データ整備」の問題についても論じました。AIの導入に際しては、社員の間で「仕事が奪われる」という恐れがしばしばDXの歩みを妨げる要因となります。このため、新たに生まれる役割や価値を具体的に示すことが必須であり、ただの効率化の提案だけではなく、各現場との対話を通じて納得の形成が必要だと述べました。
また、データ整備についても、部門間の連携がうまく機能しないことが障壁となることが多いと感じているようです。そのため、全社を挙げたガバナンスの構築が急務だと説明されました。
アルサーガパートナーズの支援メニュー
こうした課題に対抗すべく、アルサーガパートナーズは二つの支援策を提案しました。まず一つ目は「データ基盤の構築」。社内のデータを一元管理し、生成AIの活用を実現するためにデータレイクハウス技術を用います。これにより、経営戦略と技術的知見を融合した環境を提供し、企業の運営効率が向上します。
もう一つの支援策は、「実践的セキュリティコンサルティング」です。システム導入が完了した後も、組織にその運用が定着するよう、現状分析から始まり、基準策定、さらに伴走支援という三段階で一貫したサポートを提供します。継続的な技術監査や基準の更新を行うことで、安心してAIを利用できる環境の構築を支援します。
未来展望
最終的に、小俣氏はIT部門が今後「システムの管理者」から「ビジネス変革のパートナー」という新たな角色を担う必要があると、参加者に訴えました。生成AIの活用や全面的なデータ基盤の構築は、企業の競争力を維持するために不可欠な要素です。組織全体の理解を得ながら、次世代のIT部門に求められる新しいガバナンスの確立が必須であると彼は強調しました。
アルサーガパートナーズは、今後もAIの導入とDX推進に向けてのサポートを続け、各企業が抱える課題に寄り添った最適な解決策を提案していく所存です。