近年、アジア太平洋地域において、マルチプレイヤーオンラインゲームにおける不正行為が深刻な問題となっています。Irdetoのオンライン調査によると、この地域のプレイヤーは、他のユーザーによる不正行為が自身のゲーム体験に与える影響を強く意識していることが明らかになりました。
特に、中国では全体の77%が頻繁に不正行為の悪影響を受けていると回答しており、これは世界平均の59%を大きく上回る結果です。その次に多い回答が韓国で、68%のプレイヤーが同様の影響を受けると認識しています。Irdetoが実施したグローバルゲーム調査では、韓国では88%、中国では85%のユーザーが、プレイヤーが不正行為からマルチプレイヤーオンラインゲームを守ることの重要性を強調しています。
調査によると、アジア太平洋地域のプレイヤーが不正行為の影響を受けると、ゲームを中断する可能性が高いことが示されています。韓国での調査では86%の消費者がゲームを一時停止すると回答しており、中国は81%、日本は74%と続きます。このような不正行為は、ゲームの価値を低下させるだけでなく、ゲーム内のコンテンツ購入の減少にもつながっています。実際に、48%のグローバルユーザーがゲームコンテンツの購入を控えるようになったと報告されています。これに対処しない場合、ゲームパブリッシャーにとって収益へのダメージは避けられません。
特に注目すべき点は、中国、韓国、日本のプレイヤーが不正行為を体験した際、さらなるゲームコンテンツの購入意欲が高まることです。具体的には、中国では18%、日本と韓国ではそれぞれ17%が、他のプレイヤーの不正行為を認識すると追加のコンテンツ購入を行う可能性があると回答しています。
IrdetoのDenuvo事業本部長、ラインハルト・ブロコビッチ氏は、ゲーム内の不正行為に対して十分な対策が講じられない場合、すべてのプレイヤーに悪影響が及ぶと警告しています。また、ゲームのグローバルな性質からも、不正行為は特定の場所に留まらず、他の地域のプレイヤーにも影響を与える可能性があると述べています。
2020年までに、ゲーム市場は1,285億ドルの規模に達すると予測されています。競争が激化している中で、ゲームパブリッシャーは不正行為を軽視すると、消費者の信頼を失い、最終的には収益が減少するリスクが高まるとIrdetoの体験から学ぶべきです。
また、調査結果は、アジア太平洋のプレイヤーにおいて、不正行為を行っているユーザーが一定数存在することも示しています。中国での不正行為の頻度は41%、日本で24%、他の地域でもこの傾向が見られます。このことから、プレイヤーは他の不正行為者に対抗するために、時に自身も同じ手法に走ることがあると言えるでしょう。
Irdetoのサイバーセキュリティサービスの副社長、ロリー・オコナー氏は、ゲームパブリッシャーが不正行為を防ぐためのセキュリティ戦略に投資する必要性を強調しています。プレイヤーに楽しい体験と公正なプレイを提供できることが、競争の激しいオンラインゲーム市場での成功の鍵となるからです。これにより、公正にプレイしている者の体験を損なうこと無く、ゲームコンテンツの操り方や取引における不正を防ぐことができるでしょう。
Denuvoの技術は、プレイヤーが公平な環境で楽しむために重要な要素です。このように、ゲーム業界は不正行為に対抗するためにしっかりとした対策を講じることが求められています。調査報告の詳細は
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