アース製薬、生成AIチャットボット「SELFBOT」を導入
アース製薬株式会社が、生成AIチャットボット「SELFBOT」を導入し、顧客サポート業務の効率化を目的として展開しています。近年、顧客からのメールによる問い合わせが急増する中、同社はこれまで以上に迅速かつ正確な対応が求められています。この新しいシステムにより、特に夏季の繁忙期にありがちな大量の問い合わせに対処できると期待されています。
SELFBOT導入の背景
アース製薬では、年々お客様からのメールによる問い合わせが増加しており、特に電話対応が集中する夏場には、メールへの返信が遅れてしまう問題がクローズアップされていました。これまで、さまざまなチャットボットやサポートシステムの導入を検討してきましたが、商品数が多く、相談内容も多岐にわたるため、従来のシナリオ型チャットボットでは対応が困難だと判断されていました。
新たに導入された「SELFBOT」は、生成AIによってシナリオ作成が不要となり、RAG技術(検索拡張生成)を活用することで、新鮮で正確な情報をリアルタイムで提供可能です。セルフボットは、まず社内のCRMツールと連携し、業務が繁忙期にある時期を中心に効率化を図ります。また、将来的にはお客様が自ら問題を解決できるような機能の実装も予定されています。これによって、アース製薬はお客様への反応を迅速化し、さらなる顧客満足度の向上を図ろうとしています。
導入ベースとコスト効果
アース製薬におけるSELFBOTの導入は、従量課金モデルを採用しているため、繁閑差の激しい日用品業界でも柔軟なコスト管理が可能です。特に日常的に様々な商品を販売する同社にとって、効率的で無駄のない運用が重要であり、この点が選定の大きな要因となりました。
SELFBOTの特長
この生成AIチャットボットは、複数の情報源から学習し、柔軟で正確な回答を生成できるため、顧客からの多種多様な問い合わせに応えることができます。また、SELFBOTは社内ポータルサイトやビジネスツール(Microsoft Teams、Slackなど)とも連携が可能で、コミュニケーションの質を向上させる役割も果たします。
特に注目すべきは、SELFBOTの高いセキュリティ機能です。Azure OpenAI Serviceと連携しているため、会話内容の漏洩を防ぎ、高度なセキュリティが実現されています。これにより、企業の情報を守りながら効率的な業務運営が可能です。
アース製薬の思い
アース製薬の窓口部次長、吉田真也氏は、SELFBOT導入がもたらす効果について期待を寄せています。「お客様からの多様な問い合わせに迅速かつ正確に対応することで、顧客の待ち時間を短縮し、満足度をさらに向上させる」と述べています。メールでの問い合わせに迅速に対応することで、顧客との信頼関係を築き、より良いサービスを提供していく方針です。
まとめ
アース製薬が生成AIチャットボット「SELFBOT」を導入することで、顧客サポート業務の効率化が図られ、顧客満足度の向上が大いに期待されています。生成AIの技術を駆使したこのシステムは、情報の正確性と迅速な対応を求める現代の企業において、今後ますます重要になることでしょう。
詳細な情報や今後の展開については、アース製薬およびSELFBOTの公式ウェブサイトで随時発表されます。