専念寺400年物語
2025-10-31 11:32:35

宮城県時宗寺院「専念寺」の本堂再建の軌跡を辿る新書が発売

宮城県時宗専念寺の再建物語



宮城県亘理町に位置する時宗専念寺は、慶長11年(1606年)に建立された由緒ある寺院です。この寺院の本堂は長い年月を経て多くの歴史的な出来事を見届けてきましたが、平成29年(2017年)に新本堂を建設する動きが始まりました。この再建プロジェクトは、令和7年(2025年)7月の開眼供養に向かって着々と進められ、多くの人々に期待されていました。

新しい著書『専念寺400年物語、そして未来へ』は、時宗専念寺の新本堂再建の経緯を追った記録集として、11月2日に発売されます。この本は、時宗専念寺の伝統工法を用いた寺院建築の設計と建設過程を、多くの写真とともに詳細に描写しています。著者は岡由実氏で、彼女は今の時代における日本文化の重要性を強調し、伝統的な寺社建築の素晴らしさを広く知ってもらいたいという思いを込めています。

本書は主に5つの章から構成されており、各章では過去の旧本堂を解体し、新しい本堂が立ち上がる過程を詳しく描いています。特に第3章では、解体作業中に仏像や彫刻がどのように搬出されたのかが示されており、歴史的な価値を持つものがどのように扱われてきたかを知ることができます。そして、第4章では新本堂の木工事や柱、屋根など、実際の建設に関わった職人たちの努力が詳述されています。

このプロジェクトは、檀家たちの「祖先を敬い、子孫に誇れる寺を残したい」という強い願いのもとに進められました。宮城県沖地震や東日本大震災など、数々の困難に揉まれながらも、旧本堂の雄姿を見届けてきた多くの人々の思い出が、新しい本堂へと引き継がれていきます。新本堂の木工事は約1年4か月にわたる工期で行われ、その間に約4000人の職人(そのうち2000人は宮大工)が関与しました。これにより、伝統的な技術が現代へと引き継がれていることがわかります。

新本堂の設計には、無垢の材が使用され、釘を一切使わない伝統的な工法が用いられています。この工法は、500年先を見据えた総棟梁、清水福治氏の深い造形感覚と経験に基づいています。また、多くの宮大工の卓越した技術が詰まった建物となっています。この新本堂には、すべての木材が矩計図(かなばかりず)で示され、木組みの技法についての解説も掲載されています。この記録集は、ただの歴史の書ではなく、未来の世代へ向けた文化の継承を意図しています。

著者の岡由実氏は、1953年に岩手県釜石市で生まれました。彼女は岩手大学を卒業後、1960年代に香港で学び、日本文化を海外に広める活動に参加しました。2000年からは翻訳業にも従事し、多数の著作を手掛けています。現在は専念寺の住職を務める彼女の夫と共に、小さな檀家寺を継承しています。これまでに発表された著書や翻訳書の中には、歴史的意義のある文献が多く含まれており、彼女の日本文化への情熱が伺えます。

新しい書籍『専念寺400年物語、そして未来へ』は、A4判・48ページで、価格は5,500円(税込)となっています。発売は11月2日、株式会社世界文化社からの刊行です。本書には、日本文化の魅力が詰まっており、さらなる多くの読者に届けられることを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社世界文化ホールディングス
住所
東京都千代田区九段北4-2-29
電話番号
03-3262-5111

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