エイブリック株式会社が自動車用の新しいリニアレギュレータIC「S-19230/1シリーズ」を発表しました。この製品は、42V対応のレギュレータとして業界最小の動作時消費電流である2.0μAを誇り、特に自動車のエンジニアリングにおいて注目されています。近年、自動車の電装品消費電力が増し、供給電圧を従来の12Vから48Vに引き上げる動きが見られています。これにより、同じ出力電力を供給する際に電圧を4倍にすることで、流れる電流を4分の1に抑え、ワイヤーハーネスを細くできるため、自動車の軽量化や燃費の改善が期待されます。
S-19230/1シリーズには80Vの高耐圧があり、48V、24V、12Vの補機バッテリーに対応しています。これにより、センサーやCAN/LINトランシーバーなど、さまざまな用途に対応することが可能です。また、オープンループ保護回路も搭載しており、外部部品のコスト削減や省スペース化にも寄与すると期待されます。この新技術により、これまで必要だった過電圧保護用の外付け部品は不要となり、安全性向上にもつながります。
さらに、エイブリックの製品は車載品質を保証するため、AEC-Q100に準拠した各種信頼性試験を実施しており、自動車の厳しい使用環境にも耐える性能を提供しています。
この新しいレギュレータICは、車載センサーやトランスミッサはもちろん、エンジン、サスペンションシステムなど、様々な自動車部品にも幅広く使用され、特にEV・HEV・PHEV関連機器への電源供給においてその力を発揮します。エイブリックはこの製品を通して、「グリーンプロダクツ」としての環境への貢献にも取り組んでいます。詳しい製品情報は公式サイトで確認できます。