公開討論要求の波紋
2020-06-16 12:08:27
リム・アドバイザーズ、ニチイ学館への公開討論要求が波紋を呼ぶ
リム・アドバイザーズ、ニチイ学館へ公開討論を提案
在香港の投資会社、リム・アドバイザーズ・リミテッドは、株式会社ニチイ学館の株主を代理として、同社の取締役会と特別委員会に新たな書簡を送付しました。この書簡では、6月3日に送った前回の手紙に対する不満を表明するとともに、公開買付期間の延長と公開討論の実現を求めています。提案された公開討論は、直近の公開買付けに関する重要なガバナンスのプロセスを説明する絶好の機会となり得ます。
背景
リム・アドバイザーズは、日本国内での投資活動を20年以上にわたり行ってきた実績を持つ企業です。彼らは、ニチイ学館が2020年5月8日に発表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」に関連する過程に対し、公正性に疑念を抱いています。この背景には、取締役会が売却通知に基づいて取引を承認した際の透明性の欠如や、株主の懸念に対する対応が不十分であることが含まれています。
書簡の内容
書簡では、特に次のポイントが強調されています。
1. 公開買付期間の延長を要求。
2. 公開討論の開催を提案。これは、株主や市場参加者が株式の公正な取り扱いについて意見を述べたり質問をしたりするための場と位置づけられています。
3. 取締役会が買収プロセスの公正性を確認する必要があるとの主張。
株主の懸念
株主は、買収における利益相反を懸念しています。最近の買収提案においては、創設者の親族や経営陣が多くを占めており、その結果として少数株主が不利な状況に置かれる可能性があると危惧されています。リム・アドバイザーズは、エチカリな経営や企業統治の観点からも、透明性のある議論が必要だと訴えています。
公開討論の提案
公開討論が実現すれば、株主をオーディエンスにして、取締役会が決定に至った経緯やその合理性を説明することになります。これは、特に新型コロナウイルスの影響で公開買付けが急遽発表されたことに対する懸念を払拭するための重要なステップとして捉えられているのです。
リム・アドバイザーズは、取引の公正性を証明するための機会としてこの公開討論を位置づけており、「公正なM&Aの在り方に関する指針」に沿った形での議論を希求しています。
結論
リム・アドバイザーズが展開するこの動きにより、ニチイ学館の株主は取引の妥当性や現在の条件下での非公開化がもたらす影響について再考する機会を得ることになるでしょう。市場の透明性を確保し、株主の信頼を得るためにも、公開討論の実現が望まれています。投資環境の改善や新たな企業統治基準の整備がこの問題を解決するカギと言えるでしょう。
この新たな展開を今後も注意深く見守る必要があります。
会社情報
- 会社名
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LIM Advisors Limited
- 住所
- 19/F, Ruttonjee House, 11 Duddell Street, Central, Hong Kong
- 電話番号
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