劇場で体験する 『ピーター・ブルックのマハーバーラタ』の8K上映
2025年7月25日(金)、パルコ劇場にて、『ピーター・ブルックのマハーバーラタ 8K修復版』の世界初の8K高画質上映会が行われます。この特別なイベントでは、映像と音響が融合し、かつてない体験が提供されることになります。
ブルックと『マハーバーラタ』の歴史
ピーター・ブルックは、現代演劇の革命者として知られ、特に彼が1985年にアヴィニョン国際演劇祭で初演した『マハーバーラタ』は、演劇史における名作とされています。この作品は、9時間にわたる壮大な野外舞台劇として演じられ、演劇界に革新をもたらしました。以降、1989年には映像版が制作され、世界中で上映され続けてきました。
8K高画質の魅力
今回の上映では、8Kという超高精細な映像を使用します。従来のハイビジョン映像(2K)の約16倍、4Kの4倍にあたるこの新たな映像技術により、観客は作品の微細なディテールを体感することができ、まるで舞台の一部にいるかのような没入感を楽しむことができます。特設された8K対応プロジェクターとスクリーンが、映画館では実現できない映像を生み出します。
修復作業の過程と難しさ
『マハーバーラタ』の8K修復版は、ピーター・ブルックの息子であるサイモン・ブルックが5年をかけて取り組んだものです。このプロジェクトでは、オリジナルのネガや音声素材を回収し、すべてを統合することが必要でした。ネガフィルムや音声テープは複数のラボに散逸しており、それらの再集結には困難が伴いました。特に音声については、長年の保存環境による損傷が深刻で、特殊な方法で修復が行われました。音声の復元は5.1チャンネルにリマスタリングされ、映像も8K高画質で処理されました。
イベント情報
上映会当日、サイモン・ブルックと音楽監督の土取利行氏によるプレトークイベントも行われ、作品についての貴重な視点を聞くことができます。イベントは、映画に先立って行われるため、観客は作品についての理解を深めることができ、観覧体験がより充実したものになることでしょう。
登場人物と功績
ピーター・ブルックは20世紀を代表する舞台演出家として知られ、数々の賞を受賞しています。彼の作品は、舞台だけでなく様々な分野に影響を与え、今でも多くのアーティストに受け継がれています。彼の演出の根底には、倫理、権力、戦争など、普遍的かつ現代的なテーマが存在します。
チケット情報
チケットはすでに発売中で、全席指定で3,000円となっています。映画上映は173分で、途中休憩はありません。オンラインでの販売のみとなっているため、興味がある方は早めにお求めください。なお、チケットの譲渡は禁止されており、未就学児の入場もご遠慮いただいています。
この特別な上映会は、観客にとってかけがえのない体験となることでしょう。ピーター・ブルックの傑作を、最新の映像技術で楽しむ貴重な機会をお見逃しなく!