敬老の日を前に明らかになったシニア層の推し活実態とは

9月15日の「敬老の日」を迎えるにあたり、株式会社TimeTreeが行った調査は、シニア世代が抱える新たな「推し活」の姿を浮き彫りにしました。この調査は全国の10代から70代までの男女3,376名を対象に実施され、興味深い結果が得られました。

シニア層の「推し活」状況

調査結果によると、60代以上の52.3%が推し活を実践しているとのことです。かつて「若者の文化」とされていたこの活動が、今や高齢者層にも広がっていることは驚くべき現象です。推し活は、シニア層のウェルビーイングに寄与することが明らかになり、74.9%が「生活にハリを感じている」と答え、26.1%が「健康に気をつけるようになった」とも回答しました。

スポーツに熱いシニア層

さらに興味深いことに、60代の26.8%、70代の53.1%が「スポーツチームや選手」を推しているという調査結果が出ました。若年層と比較すると、シニア層はスポーツに熱中している様子が窺えます。また、全ての年代で推しの対象として1位となったのは「Snow Man」にもかかわらず、シニア層の中では特にスポーツが好まれている傾向があります。

推し活と家族間のコミュニケーション

推し活はまた、世代を超えた家族のコミュニケーションにも寄与しています。調査では、若年層が「親や祖父母」と、シニア層が「子や孫」と共に推し活を行う割合が高いことがわかりました。このように、推し活を通して家族の絆が深まっているのです。

デジタルツールの浸透状況

加えて、シニア層においてもデジタルツールの活用が進んでいるという結果も得られました。60代の約7割がSNSを利用し、動画配信サービスも6割が利用しています。しかし、AIツールの活用率はシニア層では限られており、年齢層によってデジタル技術への慣れには差がありそうです。

社会的広がりを見せる推し活

TimeTreeの代表取締役社長、深川泰斗氏は、シニア層には若者とは異なる「推し活」の楽しみ方があると述べています。推し活が指定された活動やコミュニティ参加に対する心の支えとなり、生活を豊かにする要素が多いと実感しています。また、Oshicoco社の代表取締役、多田夏帆氏によれば、「推し活」が家族の時間をより充実させる要因になっていることは、多くのシニアにとって新しい楽しみの場となっています。

まとめ

この調査を機に、推し活が若者だけでなく、シニア世代にとっても重要なスパイスになりつつあることが明らかになりました。推し活は単に趣味を共有するだけでなく、世代を超えた新たな交流の形ともなっています。敬老の日を迎える今、家族間のコミュニケーションがいかに推し活を通じて豊かになるかに注目が集まっています。