650自治体が選ぶ無料行政AI「QommonsAI」、資金調達成功
行政サービスのデジタル化を加速する「QommonsAI」を開発しているPolimill株式会社が、シリーズAラウンドで約6億3,500万円の資金を調達しました。この調達額は、エクイティおよびデットファイナンスにより実現されたもので、企業評価は約50億円に達しています。
QommonsAIの独自の料金体系
QommonsAIは、業界の慣習を打ち破る形で、1,000アカウントまで完全無料の利用が可能で、トークン数も無制限です。また、LGWAN追加料金も発生せず、多くの競合が採用する従量課金モデルとは一線を画しています。このように無償で提供される理由は、QommonsAIが単なる生成AIサービスにとどまらず、行政DXエコシステムの「共通基盤」として機能しているからに他なりません。
今回の資金調達は、VCからのエクイティ5億2,000万円に加え、メガバンクからの1億円のデットファイナンスによるものです。これは、Polimillのビジネスモデルと成長可能性が、スタートアップ投資家だけでなく金融機関からも高く評価されたことを示しています。
QommonsAIの導入実績
現在、QommonsAIは約650の自治体に導入されており、多くの職員が利用しています。これにより、自治体向け生成AI市場でトップのシェアを獲得。さらに、2026年内には1,200の自治体・80万人のユーザーへの拡大を目指しています。
エコシステム収益モデルの構築
2026年4月には、民間企業のデータとサービスを自治体職員に提供する「Qommons ONE」のアプリストアがリリースされます。このプラットフォームにより、政策立案や住民サービスがこれまでより高いレベルで実現できると期待されています。初回リリースされるアプリには、補助金対応AIや災害予測AIなどが含まれており、年内には100以上のアプリが展開予定です。
次世代データ基盤の構築
Polimillは、行政データの効率的な運用を目指し、GraphRAGという技術と行政オントロジーを組み合わせた新しいデータ基盤を構築しています。これにより、従来は個別に管理されていたデータが因果や時系列で統合され、行政知識の蓄積が可能になります。この取り組みは、全国の行政機関での情報共有を促進し、エコシステム全体の価値を高めることにもつながります。
ヒューマノイドロボットの受け入れ
また、Polimillは生成AIの未来を見据え、ヒューマノイドロボットの公共導入にも取り組むことを宣言しています。AIの行政知識基盤とロボットの身体が融合することで、行政サービスの提供方法が根本的に変わる可能性があります。
代表者のビジョン
代表取締役の伊藤あやめ氏と谷口野乃花氏は、「予算の制約で生成AIを使えない自治体があってはならない」という信念のもと、QommonsAIを無償提供してきたと語ります。この信念は、今回の資金調達で証明されたとし、行政DXエコシステムの構築に向けて全力を尽くす所存です。
まとめ
QommonsAIは、無料でありながら豊富な機能を持ち、全国の自治体にサービスを提供しています。行政サービスの質の向上を追求し、全ての職員がAIを利用できる環境を整えることで、より良い行政づくりを目指しています。今後のQommonsAIの広がりに期待が寄せられています。