新しい書店の形
2024-09-11 14:44:08

書店の新しい形が誕生!地域密着型支援サービスの全貌

書店の新たな地平を切り拓くDNPの挑戦



近年、国内では書店の数が減少しています。2024年3月の時点で、日本全国の27.7%にあたる482の自治体には、書店が一つも存在しない状況が浮き彫りになっています。このような中、DNPが新たに書店開業を支援するサービスを始めることとなりました。特に、書店業以外の事業者が抱える本の販売に関する課題を解決するための取り組みが進められています。

スペシャリストがいる支援体制


DNPは、書店業以外の企業向けに一連の支援サービスを提供します。具体的には、書店のコンセプト設計やスペースデザイン、さらには商品選定や関連商品の仕入れまで、多岐にわたるサービスを展開。このように、企業の施設内に特別な本の販売スペースを設けることで、利用者の体験価値をさらに高めることを目指しています。これにより、多様な業種と連携し、サービスの質とリピート率の向上を図ります。

「風呂屋書店」のユニークなコンセプト


サービスの一環として登場するのが「風呂屋書店」です。これは、北海道は札幌市南区の定山渓に位置する旅館「定山渓第一寶亭留翠山亭」内に設立されます。ここでは、旅をテーマにした書籍を数多く取り揃え、心地よい温泉の余韻に浸りながら本を楽しむことができるスペースが実現しました。通常の書店とは一線を画すこのスタイルは、非日常的な空間での知的好奇心を刺激する本選びを提案します。

風呂屋書店では、温泉やサウナをテーマにした書籍や、地域に根ざした作品が揃い、訪れた人々は、新たな視点で本と出会うことができるのです。書店ゾーンでは、購入前に本を自由に読むことも可能で、フードやドリンクの提供も予定されています。これは、DNPが提唱する読書をより楽しむためのブランド「AIMA」ともリンクしており、特別な読書体験を提供します。

持続可能な本との出会いを目指して


今後、DNPは2026年度までにこのサービスによって累計5億円の売上を目指すとしています。また、宿泊施設だけでなく、飲食店やオフィス、さらには高齢者向け住宅などでも本を通じた場づくりを展開する計画です。こうした多角的なアプローチにより、書籍との接点を増やし、より多くの人々に本の魅力を届けることに取り組んでいます。

本を通じたコミュニケーションの可能性


DNPの取り組みは、単なる書店の支援に留まりません。「人と本の出合い」をテーマに、出版業界全体を活性化し、持続可能な形へと導くことを志しています。オープンイノベーション施設「DNPプラザ」における「外濠書店」では、選書や仕入れ、顧客同士のコミュニケーション施策など、革新的な試みが進行中です。また、伝統技術を活かした商品や、小学校向けの読書推進活動など、多面的な価値創造に注力しています。

このように、DNPが展開する書店開業支援サービスは、地域密着型の新しい書店の形を生み出し、これからの読書文化を根付かせることを目指しています。今後もその動向に注目が集まるでしょう。


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会社情報

会社名
大日本印刷株式会社
住所
東京都新宿区市谷加賀町1‐1‐1
電話番号

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