2026年卒学生の選ぶ人気企業ランキング
株式会社学情が発表した2026年卒の「就職人気企業ランキング」が注目を集めています。調査対象は2026年3月に卒業予定の大学3年生と大学院1年生、合計で5,476名からの回答を元に順位が決定されました。今回は特にエンターテインメント業界の企業が高評価を得ており、ランキングが示す社会のトレンドについて詳しく見ていきます。
1. トップは7年連続の伊藤忠商事
ランキングの1位に輝いたのは、7年連続で伊藤忠商事です。同社は大手総合商社の中でも特に非資源分野に強みを持ち、アパレルや小売業での成長を見せています。そして、2023年度の決算では過去最高益に近い水準の純利益を計上しました。他の商社が資源価格の下落に影響を受ける中、伊藤忠商事は唯一増益を達成しました。
さらに、伊藤忠商事は最近、経営難に直面した中古車販売のビッグモーターを買収し、再建を図っていることも注目されています。これにより、さらなる成長が期待される中で学生からの支持を受けているのです。
2. エンターテインメント企業の上位進出
3位には任天堂、4位にはオリエンタルランド、5位には東宝と、エンターテインメント業界の企業がランクインしています。これらの企業は学生たちにとって親しみやすく、また、その業績も堅調です。
任天堂は2023年に「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」を公開し、世界的なヒットを記録しました。また、東宝の「ゴジラ-1.0」も国内外での興収が素晴らしい結果となり、これらの成功がランキングの上昇に寄与しています。さらに、出版業界でも、集英社や講談社などが人気を集めており、特に「知的財産(IP)」を活用した海外展開が評価されています。
3. 金融系企業も人気復活
注目すべきは金融業界の復活です。昨年はトップ100に三菱UFJ銀行のみのランクインでしたが、今年は3つのメガバンクがトップ100に揃って登場しました。日経平均株価が過去最高値を更新し、日本銀行が金利を引き上げたこともあり、金融業界も活気を取り戻しています。これからも金利上昇が続く見込みで、メガバンクは引き続き増益を見込んでいます。
4. 調査概要
この調査は2024年4月から10月にかけて実施され、全国の大学生と大学院生を対象に行われました。調査方法は、あさがくナビの登録学生への告知や、イベント来場者からのWebアンケートを通じて行われました。選択式の回答形式を取っており、ランキングがどのように形成されたかの詳細な理解ができます。
5. まとめ
今回のランキングでは、企業の業績や社会的なトレンドが反映されています。伊藤忠商事の継続的な強さ、エンターテインメント業界の人気、そして金融業界の復活は、今後の学生の就職活動に影響を与える要因となるでしょう。今後の動向に注目です。