菰野町での鹿肉料理試食研修会
近年、農業における害獣被害が深刻化する中、菰野町では新たな対策として鹿肉を食資源『ジビエ』として活用する取り組みが進められています。令和7年10月7日、この町で捕獲された鹿肉を使った料理の試食研修会が「ホテル湯の本」で開催されました。このイベントは、菰野町の農業被害を軽減し、地域の資源循環を促進することを目的としています。
みえジビエの取り組み
三重県では、野生の鹿肉をより安全に美味しく食べられるように、独自の「みえジビエフードシステム衛生・品質管理マニュアル」と登録制度を導入しました。これにより、捕獲から解体、加工、調理の全過程で品質が管理され、登録事業者によって安全な食材が提供されています。
今回の試食研修会には、料理研究三重庖友会に所属する24名の料理人が参加。彼らは、菰野産の鹿肉を使用し、創意工夫を凝らしたメニューを次々と披露しました。ジビエを食資源として活用し、地域を代表する特産品を生み出すための重要なステップです。
優秀作品の発表
会場には、菰野町の町長、商工会長、三重県議会議長なども参加し、料理の試食および審査も行われました。その結果、以下の3名の料理人の作品が優秀賞に選ばれました。
- - 武藤健一氏(寿亭):糠漬け
- - 武田重基氏(プラトンホテル):燻製
- - 横田幹利氏(グリーンホテル):鹿肉の朴葉味噌漬け無花果味噌
これらの作品は、技術、味、見た目の工夫など、多角的な視点で評価されました。地域産の材料を活かし、新たな料理の形を生み出すことは、地域活性化の鍵となるでしょう。
未来の展望
菰野町と料理研究三重庖友会は、今後も地域資源を最大限に活用し、鹿肉の特産品化を進めていく方針です。この取り組みが成功すれば、農林被害の軽減のみならず、観光や地域経済の向上にもつながることが期待されています。これからの菰野町のジビエ料理に注目です。
お問い合わせ
菰野町に関する詳細な情報や、この取り組みに関する質問は、菰野町役場観光産業課観光商工推進室(059-391-1129)までお問い合わせください。