株式会社ニコリオの腸内環境改善研究
株式会社ニコリオ(本社:東京都世田谷区)は、腸内環境の改善に関する新たな研究成果を発表しました。この研究では、酪酸菌(Clostridium butyricum)と米ぬか発酵物由来の3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)を配合した食品の効果が検討されました。
研究概要
本研究は、便秘傾向のある健常者を対象にしたランダム化二重盲検プラセボ対照試験に基づいています。試験は、対象者に食品を与え、腸内細菌叢や短鎖脂肪酸の変化を詳細に解析したものです。結果として、試験食品群ではプラセボ群に対して有意な変化が見られました。
有用菌の増加
研究の結果、4週間後にはBlautia属細菌や乳酸菌Streptococcus thermophilusが有意に増加し、12週間後には酪酸産生菌のAlistipes putredinisやビフィズス菌Bifidobacterium merycicum、さらにS. thermophilusも増加が確認されました。これらの菌の増加は腸内環境の改善に寄与する要素として注目されています。
便中の代謝物質の変化
また、12週間後に便中の酪酸および酢酸といった短鎖脂肪酸が有意に増加しました。短鎖脂肪酸は腸内でのエネルギー源や腸の健康維持に重要な役割を果たします。
あらゆるメカニズムによる便通改善
新たな研究の結果、酪酸菌とHMPA配合の食品は、単に短鎖脂肪酸の産生を促進するだけでなく、セロトニン産生菌やインドール関連代謝物を生み出す菌を育成するなど、様々なメカニズムを介して便通改善に貢献している可能性が示されました。これにより、腸内細菌による便通改善メカニズムの多様性が明らかになり、今後の便通改善戦略の参考となる新たな知見が得られたのです。
研究結果の公表
今回の研究成果は、医療専門誌『診療と新薬』2025年9月号に掲載される予定です。論文のタイトルは「酪酸菌および3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸配合食品摂取による腸内環境改善効果の検討」で、著者には株式会社ニコリオの田中悠二氏や、日本臨床試験協会の名嶋真智氏、そして日本橋エムズクリニックの宮田晃史氏らが名を連ねています。
今回の研究は腸内環境改善における重要な一歩となると期待されます。
詳しい情報や研究論文は
こちらからPDFで見ることができます。
会社情報
株式会社ニコリオは、2000年に設立され、東京都世田谷区に本社を構える企業です。総合食品や健康器具、化粧品の卸・販売を行っています。今後も腸内環境や健康に関する研究を通じて、新たな商品提供を目指していくとのことです。企業の公式サイトやSNSもぜひチェックしてみてください!