社会的養護施設の採用支援拡大
特定非営利活動法人チャイボラが運営する「チャボナビ」は、社会的養護施設の採用が前年対比158%に達し、586名の新たなスタッフを迎え入れたことを発表しました。また、施設の採用数も198施設に増加し、前年度比で143.4%増加しました。人材不足が続く児童養護施設などにおいて、施設と求職者との接点を全国規模で広げることに成功しています。
社会的養護分野の難しさ
社会的養護施設は、虐待や経済的困難といった多様な問題に直面している子どもたちが住む場所です。一人ひとりに対して継続的なケアが求められる中、職員数が不十分なケースも見られ、多くの施設が人材確保に悩んでいます。また、施設の内部や求人情報を外部に発信することが難しく、知名度が低いことから求職者の見学や応募が進まないという問題も抱えています。
採用を支える取り組み
チャイボラが実施した4つの主要な取り組みが、採用拡大を促進しています。
1. 登録施設数の増加
過去1年間で、「チャボナビ」の登録施設数は461から551に増加し、全国の社会的養護施設の約38%を占めることになりました。これにより、求職者は自分に合った施設を見つける選択肢が広がり、施設は職場の特徴を効果的にアピールできるようになっています。社会的養護施設の採用活動が変化しつつあることを示す重要な成果です。
2. オンラインイベントの実施
毎年行われているオンライン見学フェアが、施設の認知度を高める重要な役割を果たしています。このイベントには全国から多くの求職者と施設が参加し、仕事の魅力が広く知られるようになりました。2026年には739名の求職者が参加しており、その規模は年々拡大しています。
3. 学校との連携強化
社会福祉士を目指す学生向けの就活ガイドを新たに制作するなど、学校との連携も強化しています。これにより、学生が社会的養護施設の仕事について理解を深める機会が増え、就職活動に役立てる情報を提供することができています。これにより、未来の職員が早い段階から分野を選択肢に入れることを促進しています。
4. 資格別の勉強会
資格ごとのニーズに応じた勉強会が実施され、成果を上げています。この取り組みにより、保育士や社会福祉士といった資格を持つ求職者が177名も参加しました。また、無資格者向けの勉強会も行われ、異業種からの転職者や50代の職員の活躍を促す機会も提供しました。
次なるステップ
この成果を踏まえ、チャイボラは人材確保と定着に向けて、さらなる支援策を強化する方向で進んでいます。今年度からは「コンサルテーション事業」を始め、人材確保に悩む施設への個別支援を強化します。また、求職者と施設の利便性向上のため、チャボナビの改修も計画されています。社会的養護施設の人材不足改善を通じて、子どもたち一人ひとりが大切に育てられる社会の実現を目指します。
チャイボラの概要
特定非営利活動法人チャイボラは、国内で唯一、社会的養護施設の職員確保と定着を支援しています。2024年には、代表の大山瑠美氏がForbes Japanにて「100通りの『世界を救う希望』」に選出されるなど、業界の先駆者として注目を集めている団体です。今後も積極的にさまざまな取り組みを進めていきます。