コモンズ・インパクトファンドの最新アニュアルレポート
インパクト投資ファンド「コモンズ・インパクトファンド〜共創〜」が、今年も2回目のアニュアルレポートを発表しました。このレポートは、投資先企業のインパクト評価を行うリディラバが制作を担当しており、企業の社会的影響とその創出方法について詳しく解説されています。
ファンドの概要
コモンズ・インパクトファンドは、国内の上場株式を対象としたインパクト投資の最大規模を誇るファンドです。ファンドの運営には、リディラバが深く関与し、具体的な社会課題の設定や評価を行なっています。アセットオーナーのかんぽ生命保険は、理想の社会を実現するために、選ばれた企業への投資を通じてそのビジョンを実現しようとしています。これにより、企業の成長を支援すると同時に、社会課題の解決にも貢献する仕組みが作られています。
アニュアルレポートの内容
この最新のアニュアルレポートでは、投資先企業との対話やインパクト投資の重要性が焦点となっています。金融庁のインパクトコンソーシアムの立ち上げや、GPIFによるインパクト投資解禁の方針など、最近の市場の動向も反映されており、今後の課題として、企業価値向上とインパクト創出の相互関係に注目が集まっています。
特にレポートには、株式会社SHIFT、住友林業株式会社、ラクスル株式会社といった投資先企業の「ロジックモデル」や「構造化マップ」が掲載され、各企業がどのように社会課題に取り組んでいるかが言及されています。これにより、読者は具体的なインパクト評価の枠組みを理解する手助けとなります。
投資先企業との対話
レポートには、セイノーホールディングスの田口社長、コモンズ投信の伊井社長、そしてリディラバの安部代表による対話も掲載されています。この対話を通じて、企業が事業活動によってどのようにインパクトを可視化し、それを経営戦略に組み込むことができるのか、その実例が示されています。また、実際の企業がどのような変化をもたらしているのかを知ることができる貴重な情報が満載です。
寄付プログラム「コモれび」
さらに、このファンドはインパクト投資だけでなく、非営利団体に寄付を行うプログラム「コモれび」も実施しています。昨年度の寄付先である認定NPO法人3Keysの活動報告があり、今年度の寄付先として決まった一般社団法人チョイふるについても詳しく紹介されています。
リディラバの役割
リディラバは、2009年に設立され、社会の無関心を打破するという理念のもとで活動を続けてきました。これまでに400以上の社会課題に対して具体的な事業や政策を通してアプローチしてきました。彼らの専門性が、コモンズ・インパクトファンドの成功を支えているのです。
これらの取り組みを通じて、コモンズ・インパクトファンドは単に利益を追求するだけでなく、社会に価値を提供し続ける企業の存在を際立たせています。このファンドの動向は、今後のインパクト投資市場の発展にも大きな影響を与えることでしょう。