愛知県豊橋市で体験するサステナブルツアーの新たな試みとは

愛知県豊橋市でのサステナブルツアー

2024年10月20日、愛知県豊橋市にあるコルゲートハウス（CORRUGATED HOUSE）で、海外からの中高生を対象にしたサステナブルツアーが実施されました。今回のイベントは、ADDReC株式会社が総合プロデュースを手掛け、株式会社FOOD FORESTとともに再開発を行ったこの素晴らしい建物を舞台に展開されました。参加したのは、イギリス・ロンドンからやってきた35名の学生たちで、彼らは自然とサステナブルなライフスタイルについて学ぶことが目的でした。

輪廻の中で育む関係

ツアーの重要なプログラムには、日本の伝統技術を体験するための有松染ワークショップが含まれていました。このワークショップは、愛知県の有松染に関わるアパレルブランド『suzusan』とのコラボレーションにより実現したものです。

有松染は、江戸時代から続く日本の伝統工芸で、鈴三商店の5代目が始めたブランドであり、今ではドイツ・デュッセルドルフを拠点に世界中で販売されています。この取り組みを通じて、日本の伝統技術がどのように現代のライフスタイルに溶け込んでいるのかを知ることができました。

サステナブルツアーのハイライト

ツアーの中で、参加者はコルゲートハウス内での建築ツアーを行い、名建築の魅力を体感しました。本棚に座りながら、家の成り立ちについて聞く中で、日本の家具文化に対する理解も深まりました。

有松染の体験

さらに、グループに分かれた学生たちは、CORRUGATED HOUSEの庭で拾った栗を使ってオリジナルの染料を作成し、二色のハンカチを制作しました。スタッフによる英語の説明を受けながら、素材を集めたり、染色の工程を体験したりすることで、創造性が刺激されました。手作りのぬくもりを感じながら、学生たちはそれぞれ異なる柄の作品を仕上げました。

日本の自然と共生する生活

このツアーでは、単に活動を楽しむだけでなく、参加者たちが日本の自然や文化に触れることで、持続可能な未来に対する意識を高めることが目指されています。夏の緑、秋の紅葉、冬の雪、春の花々など、四季折々の自然を感じながら、新たな視点でライフスタイルを見つめ直す機会でもあります。

主催者は「自然素材から生まれる美しい染色を楽しみつつ、手仕事の温もりを感じてほしい」と語ります。参加者たちには、日常に取り入れられるエコで持続可能な知恵や技術に触れる貴重な経験を提供する機会となりました。

サステナブルな未来を築く一歩

このサステナブルツアーを通じて、学生たちは異文化交流の中で新たな価値観を発見しました。そして、日本の伝統文化と現代の建築がどのように融合しているのかを体感することで、持続可能な未来についての理解を深めることができました。

今後もこのような取り組みを続けることで、地域の魅力を発信し、より多くの人々に自然と共生するライフスタイルの提案を行っていく予定です。参加者たちの笑顔や学びが、次世代の希望につながることを願っています。