最近、シニアエンジニアの働き方に関する調査結果が発表され、大きな話題を呼んでいます。株式会社モロが運営するフリーランス求人サイト「レガシーフォース」によるこの調査では、40代から60代のITエンジニアを対象に、年下の管理職への受容度や勤務スタイルについての実態が詳細に示されました。
年下管理職への抵抗感は薄い
調査に参加したエンジニアの約72%が年下の管理職からのマネジメントに抵抗を感じないと答えています。この結果は、シニア層エンジニアに対する「マネジメントが難しい」という一般的なイメージを覆すものです。実際に「歓迎する」と告げた者はわずか9.2%、強い拒否感を抱く人々もわずか8.3%に留まりました。つまり、大半のシニアエンジニアは年齢に関わらず、自分より若い管理職のリーダーシップを柔軟に受け入れる姿勢を示しています。
フルリモート希望者多数も出社への条件
一方で、働く場所に関する価値観も明らかになりました。調査によると、52.7%が「高い給料なら出社しても良い」と考えており、年齢が上がるにつれて環境を重視する傾向が顕著になっています。特に60代のエンジニアは、給料が下がってもリモートで働く意向を示しており、40代や50代を上回っています。このことから、シニア層は安定した収入よりも環境を優先する姿勢が強いことが浮かび上がります。
理想と現実のギャップ
現在の勤務形態についても興味深い結果が得られました。シニアエンジニアの中で、完全出社を選ぶ人は約29.7%、フルリモートの割合も29.5%とほぼ同数でした。しかし、理想の勤務形態を問うたところ、フルリモートを希望する割合は36%に急増し、完全出社を望む人は11%にまで減少しました。つまり、多くのシニアエンジニアが理想の働き方としてフルリモートを挙げているにもかかわらず、現実には出社が求められるケースが多いことが浮き彫りになっています。
キャリア不安を抱えるシニアエンジニア
また、約8割の調査参加者が何らかのキャリア不安を抱えていることも明らかになりました。年齢による就業機会の減少や技術の進歩に不安を感じるシニアエンジニアが多く、年齢やスキルの劣化、AIの脅威を理由にアイデンティティの危機を感じているようです。特に44.5%が年齢による仕事の喪失を心配しています。
代表取締役前田の言葉
株式会社モロの代表取締役、前田洋平氏は「今回の調査により、シニアエンジニアが年下のマネージメントを受け入れる柔軟性の高さが明らかになった。企業の人材活用戦略に新たな示唆を与える結果だ」とコメントしています。そして、業界全体の発展には経験豊富なシニア層エンジニアの価値を正当に評価し、適切に活かすことが必要だと述べています。
この調査は、今後のシニアエンジニアの働き方やキャリア形成において、重要な視点を提供するものとなっています。現実的な働き方を追求しつつも、自身のキャリアに真摯に向き合う姿勢が求められていると言えるでしょう。
アンケート利用条件
調査結果を引用する際は「レガシーフォース」の名前を記載の上、引用元として、調査全文のリンクを設置してください。
リンク:
レガシーフォース
調査概要
- - 調査期間: 2025年7月
- - 調査対象: 40代〜60代のITエンジニア600人(各年代200人ずつ)
- - 調査方法: インターネット調査
会社概要
- - 会社名: 株式会社モロ
- - 所在地: 東京都港区浜松町2丁目7番17号
- - 代表取締役: 前田洋平
- - 設立日: 2024年1月23日
- - 事業内容: ITエンジニアリングやコンサルティング、人材紹介
- - サービスURL: レガシーフォース