五常・アンド・カンパニーがタジキスタンの銀行へ戦略的出資
東京に本社を置く五常・アンド・カンパニーは、タジキスタンに進出し、同国のCJSC Bank Arvandの発行済株式の持分を99.7%まで引き上げました。この取引は、五常が推進する金融包摂の理念に基づいており、中小零細事業者や個人への質の高い金融サービスを通じて、タジキスタンの経済発展を支援することを目指しています。
取引の背景
2024年11月に実施された株式の9%取得を含め、五常は段階的にArvandへの出資を増やし、最終的に過半数の持分を獲得しました。このパートナーシップは、タジキスタンにおける持続可能な金融の実現に繋がります。
ArvandのCEOであるShoira Sodiqova氏は、五常が主要株主になったことを歓迎し、「この出資は私たちのミッションに対する大きな支援となる。五常との提携は、私たちのインパクトを拡大するのに欠かせない」とコメントしています。このように、両社の価値観や目指す方向性が一致していることが、今後の活動にプラスの影響を与えると期待されています。
財務サービスの強化
五常の代表執行役であるArnaud Ventura氏も、この出資を「重要なマイルストーン」と位置付けています。過半数を取得したことで、より密接な協力が可能になり、革新的なサービスの開発や業務効率の向上が期待されます。今後、タジキスタンの経済発展に寄与するために、五常はArvandに対して持続的な支援を行う方針です。特に、社会的・環境的なパフォーマンスの管理やインパクト測定において、五常グループの専門知識を活用し、顧客サービスの質を高めることに注力します。
CJSC Bank Arvandについて
CJSC Bank Arvandは、タジキスタンのマイクロファイナンス業界で第5位の商業銀行であり、低所得層や中小企業向けに多様な金融サービスを提供しています。具体的には、無担保融資、預金、送金、オンラインバンキング、ATMサービスなど幅広く対応しています。Arvandは、タジキスタンの経済成長を促進し、社会全体の生活水準向上を目指しています。
五常・アンド・カンパニーについて
五常・アンド・カンパニーは、中南米やアフリカを含む14か国に展開し、途上国でのマイクロファイナンスを特化したホールディングカンパニーです。2014年の設立以来、金融包摂を目指し社外からも高く評価されており、2025年時点で約340万人の顧客を数えています。また、2025年1月には“B Corp™”認証も取得し、社会的責任を果たしながらの事業展開に尽力しています。
まとめ
五常のタジキスタンにおける出資は、地域の金融サービスの質を向上させただけではなく、持続可能な発展に寄与する重要なステップです。今後も両社の協力がどのような形で業界に影響を与えるか、注目が集まります。