アスエネ、台湾でのパートナーシップ提携を発表
2023年10月、アスエネ株式会社が台湾において新たに業務提携を締結したことが報じられました。この提携には台湾の総合商社である進昌貿易股份有限公司およびエネルギー管理の専門企業InSynergerが加わり、3社は協力して台湾市場での脱炭素化とESG(環境・社会・ガバナンス)対応の強化を図ります。
台湾市場の成長と脱炭素規制の強化
近年、台湾の経済は安定した成長を続けており、デジタル・グリーン分野における日本企業の進出が重要視されています。2011年の日台投資協定を契機に、投資環境が整備され、2020年以降の「サプライチェーン改革」支援政策により日本企業の台湾進出が加速しています。さらに、2026年からは台湾での環境規制が強化され、CO2の排出量報告が義務付けられるという新たな動きもあります。
こうした背景の中、台湾ではカーボンニュートラルに向けた企業の脱炭素経営やESGへの対応が求められており、その需要は急速に高まっています。特に、年間1万トン以上のCO2を排出する事業者や資本金100億台湾ドルを超える企業には、この報告義務が適用され、2028年には全上場企業に対して拡大される見込みです。
提携の内容と提供されるサービス
アスエネが提供する「ASUENE」は、CO2排出量の見える化、削減、報告をサポートするクラウドサービスです。GHGプロトコルに基づくサプライチェーン全体のCO2排出量を把握し、効率的に管理することが可能となります。また、脱炭素経営を支援するためのコンサルティングも行っており、企業の持続可能な成長をサポートします。
InSynergerでは、エネルギー管理の専門知識を駆使して省エネ策やその他の支援を行い、両社の連携によって企業は一気通貫のサービスを受けることができます。この協力体制により、台湾市場での脱炭素化のニーズに対応し、企業の持続可能な経営を支援することができます。
台湾市場へのアプローチと今後の展望
提携により、進昌貿易の広範なネットワークを活用し、環境問題に直面している企業へより多くの支援を届けることが目指されています。今後は脱炭素状況を踏まえた戦略を共同で展開し、持続可能な経済の実現につなげていく方針です。
各社の概要
設立:2019年
事業内容:CO2排出量見える化とESG評価クラウドサービスなど
本社:東京都港区虎ノ門
URL:
asuene.com
設立:1985年
本社:台北市
URL:
roresin.com.tw
設立:2017年
本社:台北市
URL:
insynerger.com
この提携により、台湾市場における持続可能な経営の実現がさらなる加速を見せることが期待されます。