ルワンダにおける水資源の課題解決へ向けた挑戦
株式会社SIRC(サーク)は、2024年9月から2026年1月の期間、独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携し、ルワンダでの無収水削減と省エネ対策に関する案件化調査に取り組むことになりました。このプロジェクトは、開発途上国における課題解決に向けた支援の一環としてJICAによって選ばれたものです。
ルワンダの現状と課題
ルワンダ共和国は、約1,300万人の人口を抱え、GNI(国民総所得)が約960USDという最貧国です。しかし、同国は安定したGDP成長を続け、ICTの発展にも力を入れています。一方で、インフラの整備が不十分で、特に給水状況に課題が山積しています。首都キガリ市では、給水停止が常態化しており、35%の住民が週1~3回しか水を得ることができません。
この給水停止の主な要因は、41%に達する無収水率にあります。無収水率とは、実際に販売されない水の生産水量に対する割合のことを指し、これが水供給に大きな影響を及ぼしています。加えて、水道事業者であるWASAC(ルワンダ水衛生公社)は、無収水率を2025年までに25%まで削減しようとしていますが、実施するための予算が不足しているのが現状です。また、水源の位置が低地にあるため、供給量に対するエネルギー消費も高く、効率性が求められます。
SIRCの取り組み
SIRCは、今回のプロジェクトにおいて、同社の「SIRCデバイス」を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)ソリューションを提案しています。この技術により、漏水や高水圧の調査が行えると共に、水道メータの効率的な検針と、WASACの電力量に関する調査を実施します。これにより、腹積りの省エネルギーを推進し、管理費の削減による資金を無収水対策に活用することを目指します。
この取り組みは、地域住民にとって安全で安心な水の供給体制を構築し、水資源の持続可能な管理を実現します。また、ルワンダ市場でのビジネス展開の可能性も探り、ODA(政府開発援助)事業との連携も視野に入れています。これにより、ルワンダの社会的課題に取り組みながら、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも寄与したいと考えています。
SIRCの理念
SIRCは、地球環境に配慮した活動を通じて、発展途上国の課題を解決するための社会を目指しています。今後も持続可能な開発目標に基づいたビジネスを展開し、人々の生活を向上させるために尽力していきます。JICAや他の機関との協力のもと、ルワンダのみならず、将来的には他の国々でも水資源管理の改善に貢献できることを期待しています。
結論
SIRCの取り組みは、単なるビジネスの枠を超え、地域社会にとって価値のある成果を生むことを目指しています。不断の挑戦を続け、持続可能なエネルギーと水資源の管理を実現し、環境に優しい社会の実現に向けて進んでいきます。