キャラクター市場の変化
2013-06-07 13:16:07

変化するキャラクター市場の動向と未来の予測

変化するキャラクター市場の動向と未来の予測



キャラクター商品市場は長い間、成長を続けてきましたが、年々その様相は変わりつつあります。2012年のデータによると、キャラクター商品の小売市場規模は1兆5,340億円とされており、これは前年に比べ4.5%減となっています。この数字は、実は静かなる変化の象徴でもあり、特に定番キャラクターに依存しない新たなキャラクターが登場しつつあることを示唆しています。

過去にさかのぼると、90年代には市場が急成長を遂げましたが、2000年以降は様々な外部要因—景気の低迷やメディア環境の変化、さらには少子高齢化—により、市場は徐々に萎縮傾向を見せ始めました。2009年、2010年においてはテレビ連動型キャラクターの躍進や多様なニーズへの対応により市場は成長を続けたものの、2011年には再び縮小が見込まれていました。

2012年においても、未就学児層の購入金額シェアが減少した一方で、20代や30代の消費者層はシェアを拡大させており、これは嗜好の多様化を示しています。また、「ゆるキャラ」のような地域密着型のキャラクターや、スマートフォン向けアプリから誕生したキャラクターも市場に多く登場し、活況を呈しています。これに加えて、2012年には大型複合施設のオープンが相次ぎ、販売チャネルの多様化も進みました。特に、ハイターゲット層向けの通信販売が増加し、親子層の利用も見られるようになったことが、今後のトレンドに影響を与えることでしょう。

キャラクター商品市場のランキングを見ると、トップは「アンパンマン」、次に「ミッキーマウス」、そして「ポケットモンスター」と続きます。「アンパンマン」は4年連続で一位を獲得しており、根強い人気を誇ります。しかし、新たな動きとして「おさわり探偵なめこ栽培キット」といったキャラクターもラインアップに加わり、競争が激化していることがうかがえます。

このように、キャラクター商品市場は多様な要因が絡み合いながら変化を続けています。特に、消費者の嗜好の変化や新たなメディア、テクノロジーの進化は、キャラクターの生態系に大きな影響を与えることが予想されます。

この市場の動向を深く分析した資料集『CharaBiz DATA 2013⑫』が2013年5月に発刊されました。この資料集では、キャラクタービジネス市場の最新情報、人気キャラクターのランキング、販売チャネルの動向、地域発のキャラビズなど、様々な角度から分析されています。また、特集として「新たな時代のキャラビズ」も取り上げており、今後の市場を左右するトピックスが盛り込まれています。

まとめ



キャラクター商品市場は現在、振り返ると1990年代の成長期から一転し、各種の外部要因を受けて変化の波が押し寄せています。今後の市場展開では、新たな消費者ニーズやビジネスモデルが求められ、さらなる進化が期待されます。これらを正確に把握し、対応していくことが、キャラクタービジネスにおいて生き残るための重要な鍵となるでしょう。

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