持続可能な漁業の未来
2025-12-10 12:03:57

MSC『海のエコラベル』への共感度が高まる中、持続可能な漁業の必要性が浮き彫りに

MSC「海のエコラベル」に対する共感の高まり



持続可能な漁業の推進に取り組む国際的な非営利団体であるMSC(海洋管理協議会)の日本事務所、MSCジャパンが実施した消費者意識調査の結果から、エコラベルの重要性とその認知度が明らかになりました。調査は、CCCMKホールディングス株式会社に委託され、日本国内のV会員400人を対象に行われたものです。

調査結果の概要


調査によると、水産物を購入する際に重視されるポイントとして「価格」が66.3%、「鮮度・品質」が58.5%、さらに「消費期限や賞味期限」が53.5%と続きました。しかし、「環境や持続可能性への配慮」はわずか7.3%にとどまりました。この結果は、日常的には価格や鮮度を優先する消費者が多いことを示しています。

とはいえ、MSC「海のエコラベル」の意義について「水産資源と海洋環境を守る取り組み」として説明したところ、回答者の80%以上が「共感できる」と答えました。これは、持続可能な漁業に対する認識の高まりを物語っています。

購入意欲の変化


主に「海のエコラベル」付き商品を実際に購入したいと回答したのは80%に達しました。理由はいくつかあり、「水産資源や海の生態系を守ることにつながる商品が良いから」が46.8%、「このような取り組みを行う漁業者や企業を応援したい」という声も41.8%ありました。しかし、一方で「購入しない」とした読者の38.1%は「ふだん利用する店舗で見かけない」と回答し、次いで36.9%は「味や品質次第」としています。

MSCラベルの認知度向上


さらに、MSCラベル付きの商品例を提示したところ、39.3%が「このような取り組みがあることに好感を持った」という結果が出ました。このことから、消費者の関心を引くことができれば、購買意欲を高める可能性が見えてきます。

情報発信の重要性


調査を通じて、消費者は情報を求めていることが明らかになりました。「売り場での取り組みの提示が欲しい」という意見が44.5%、また「MSCラベルをもっとわかりやすく表示してほしい」という要望も32.8%寄せられています。さらに、31.3%の消費者が「MSCラベル付き商品を増やしてほしい」と登録しました。これは、持続可能な漁業に対する認知を広め、消費者の購買意欲を高めるための重要な方針に繋がります。

MSCの役割と今後の展望


MSC(海洋管理協議会)は、将来の世代に持続可能な水産資源を残すための活動を行っています。1997年に設立され、現在では世界25カ国に事務所を持つ国際的な非営利団体です。日本では2007年に設立されたMSCジャパンが、その普及に努めています。2024年度には、世界で約22,000品目、日本国内で660品目がMSCラベル付き商品として販売されています。

このように、持続可能な漁業を実現するためには、消費者の意識を高め、エコラベルの認知度を広げることがカギとなります。今後もMSCジャパンは、パートナー企業と協力し、継続的に情報発信に力を注いでいく予定です。それによって、水産物の購入における意識の変革を図り、持続可能な漁業が広がることを目指しています。

詳しくは、公式ウェブサイトをご覧ください:www.msc.org/jp



画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

会社情報

会社名
一般社団法人MSCジャパン
住所
東京都中央区日本橋兜町9-15兜町住信ビル3階
電話番号

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。