岡山大学がインド女性リーダーに名誉博士を授与した意義とは

岡山大学、インド・西ベンガル州首相に名誉博士称号を付与

2025年11月12日、国立大学法人岡山大学がインドの西ベンガル州の首相ママタ・バナルジー氏に名誉博士称号を授与しました。これは、岡山大学にとってアジア出身の女性への初の名誉博士称号となります。この特別な授与式は、コルカタ市で開催され、約2,000名の来賓が見守る中、岡山大学の那須保友学長がバナルジー首相に名誉博士記を手渡しました。

この名誉称号は、彼女が教育、福祉、医療の分野で長年にわたって顕著な功績を挙げてきたことを国際的に評価したものです。特に、彼女のリーダーシップによる女性の社会進出や教育機会の拡大、そして医療サービスの改善に向けた取り組みが高く評価されました。

学長のスピーチ

付与式の中でナス学長は、自らが2025年2月にコルカタ市で開催された「ベンガル・グローバル・ビジネス・サミット」に参加し、バナルジー首相の権威ある講演を聴いたことに深い感銘を受けたと述べました。「本日の付与式が日本とインド、岡山大学と西ベンガル州との友好と協力の象徴となることを、心からうれしく思っております」と強調し、さらなる学術交流の発展を期待しました。

バナルジー首相の感謝の言葉

バナルジー首相は、自身の名誉博士称号がベンガルの「母・大地・人々（Ma, Mati, Manush）」に捧げられるものであるとし、岡山大学との絆を強調しました。「教育と文化は政治を超え、心を結び、人類の進歩を助ける」と語り、今後の岡山大学との連携に強い意欲を示しました。

この名誉称号の付与は、両者の信頼関係を示すものであり、医療研究や教育活動の深化を図る重要な一歩となります。大学間協定を締結しているコルカタ市のシスター・ニヴェディター大学との関係をさらに深め、西ベンガル州内の大学とも協力していく方針です。学生や教職員の交流を通じて、国際的な教育研究の発展に貢献することが期待されています。