Web3業界での新しい働き方調査の結果
近年、Web3関連技術が急速に発展する中、それに伴い求められる職業スキルや働き方も変わりつつあります。特に、若い世代が対象となるこの調査では、従業員の働きがいと働きやすさが高く評価されていることが明らかになりました。
調査の背景
2025年にはWeb3業界の飛躍的な成長が期待され、国内でも地域活性化に向けたブロックチェーン技術の導入が進められています。しかし同時に、業界内での人材不足という課題も存在しています。そこで、Institution for a Global Society株式会社(以下IGS)と株式会社プロタゴニストが協力し、13社のWeb3企業を対象に「Web3業界の働き方調査」を実施しました。この調査は2024年10月24日から11月14日までの期間に行い、経営層と従業員を合わせて42名から回答を得ました。
調査結果概要
調査の結果、注目すべきは特にミドルからハイキャリア層の20代後半から30代がWeb3業界に転職する傾向にあるということです。これらの層は、従来の商社・金融機関・IT企業にとどまらず、「やりがい」や「挑戦」を求める声が多かったことが分かりました。従業員の平均年齢は31.5歳、平均年収は691万円であり、これは日本国内の30代平均年収443万円を大きく上回る数字です。
働きやすい職場
調査において、実に96%の従業員が「現在の職場は働きやすい」と回答しました。唯一の理由として、企業の100%がリモートワークやフレックスタイム制度を導入していることが挙げられます。これは国内平均から見ても非常に進んでおり、Web3企業における柔軟な働き方が、従業員の満足度を高めています。
なぜWeb3業界を選ぶのか
Web3業界へ転職を希望する理由として、以下のトップ3が挙げられました。
1. スタートアップの魅力を感じたから(53%)
2. Web3の理念やビジョンに共感したから(50%)
3. やりがいのある仕事を求めているから(46%)
これらの答えから、Web3業界が提供する新しい可能性に心を惹かれていることがうかがえます。また、全ての経営層・従業員が「働きがいがある」と回答し、やりがいを感じていると明言しています。
経験を活かす場
また、従業員の73%が「過去の職務経験がWeb3業界で活かされている」と回答しており、従来の業務でのスキルが新たな環境でも評価されていることが強調されています。特に、Web2での経験を持つ人材が多く、Web3業界でも活躍できると感じているようです。この点については、転職前のイメージと転職後の実感で明確な乖離が見られました。
結論
今回の調査から、Web3業界は「働きがい」と「働きやすさ」を高いレベルで両立させる職場であることが明らかになりました。多くの若手層が新たな挑戦を求め、経験を活かしたキャリアパスを選んでいることから、今後のWeb3発展に大いに期待が持たれます。更にこの分野でのリスキリングプログラムや教育支援が加速すれば、さらなる人材の流入が見込まれ、業界の成長に寄与することでしょう。