2025年スポーツマーケティング調査が明らかにする市場の現状とは

2025年スポーツマーケティング基礎調査結果速報

2025年9月、三菱UFJリサーチ&コンサルティングと株式会社マクロミルによる共同企画の「2025年スポーツマーケティング基礎調査」が実施され、速報結果が発表されました。調査は全国の15歳から69歳を対象に行われ、計2,000人の回答が得られました。この調査は、国内スポーツ市場の実態を把握し、データに基づいたスポーツ経営や振興の参考資料となることを目的として2004年から毎年実施されています。

スポーツ参加市場の現状

調査によると、2025年のスポーツ参加市場規模は約1.7兆円に達し、これは昨年と同水準で横ばいとなっています。この背景には、コロナ禍からの回復に伴うスポーツへの関心の高まりが影響していると考えられます。

最も人気のあるスポーツと選手

最も人気のあるスポーツとして、22年連続で「野球」が首位を守り、さらにその人気は上昇しているという結果が示されました。日本のプロ野球ファン人口は2,218万人で、特に阪神タイガースのファンが477万人と前年比14.9%の大幅増となりました。

また、好きなスポーツ選手のランキングにおいては、大谷翔平選手が8年連続で第1位にランクインし、続いて三笘薫選手、ダルビッシュ有選手、山本由伸選手と、メジャーリーグで活躍する選手が注目されています。

ファンの「推し活」に関する調査

更に興味深いのは、スポーツ関連の「推し活」という言葉が浸透している点です。男性の9.9%、女性の4.7%が推し活を行っており、過去1年間の消費額は「1万円～2万円未満」が最多の23.1%を占めています。これは、ファンが選手やチームを応援するためにお金を使う傾向が高まりつつあることを示しています。

情報の入手先

スポーツ情報の入手先に関しては、過半数の人が「テレビのニュース」を選択していますが、これは前年と比べて5.3ポイント減少。一方、「動画配信サイト」の利用は2.1ポイントの増加が見られています。この変化は、スポーツ観戦のスタイルがテレビ中心からオンラインへとシフトしていることを表しているのかもしれません。