豊岡市のあんしんカンパニー2024に選ばれた企業の取り組みとは

豊岡市の優れた職場「あんしんカンパニー2024」を紹介

兵庫県豊岡市において、2024年の「あんしんカンパニー」に選ばれた企業の表彰式が2月21日に開催されました。この表彰は、働きやすく、働きがいのある職場を促進する取り組みを評価するものです。今年は2社が受賞し、多くの参加者がその取り組みを聴き入る場となりました。

受賞企業の紹介

東海バネ工業株式会社

まず一社目は、1944年創立の 東海バネ工業株式会社。金属バネを製造するこの企業は、社員数87名を擁し、豊岡市に工場を構えています。

同社は「3Kからの脱却」と「社員が長く働ける環境づくり」を目指して、多様な施策を行っています。具体的には、社員の成長を支援するため、絶対評価の人事評価制度や、資格取得者へのスキル手当の支給を実施。さらに、社内インターンや個別の目標設定制度が導入され、社員の意欲も高めています。

教育施設「啓匠館」では、職人技の継承やメンタルヘルス教育、ハラスメント教育が行われ、幅広い知識と技能を社員に提供しています。短時間正社員制度やテレワーク、積立有給休暇制度の導入により、労働環境の向上にも努めています。現在、同社の有給取得率は85％、育児休業取得率は100％を達成しています。

中田工芸株式会社

次に紹介するのは、1946年設立の 中田工芸株式会社。木製ハンガーを製造するこの会社も、豊岡市に工場を持ち、社員数は64名です。

同社は「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」を掲げ、ジェンダー平等を目指しています。経営者が市主催のセミナーにも積極的に参加し、社員教育にも力を入れており、参加機会を多く与えています。また、人事評価制度では「成果」から「行動」を評価する制度へと変更し、チーム力に重きを置くようになりました。

育児や介護に対する独自の制度「ペアレント休暇」も設立し、社員全員が利用できるようにしています。有給取得率も84％を達成し、働きやすい環境を整えた結果、採用活動でも良い成果を上げています。

あんしんカンパニーの審査基準

この「あんしんカンパニー」の受賞には、厳しい審査が設けられています。一時審査では、従業員意識調査を実施し、満足度が高いかを確認。二次審査では専門家によるヒアリングが行われ、労働時間や有給取得状況について審査が行われます。これらの基準を満たした企業のみが、あんしんカンパニーとして認定されます。

2024年度には、新たに「とりくみカンパニー」が認定される制度もスタートしました。これは、あんしんカンパニーの一次審査をクリアした事業所を対象にしています。