サステナブル・シーフードの意識
2020-06-08 11:00:25

サステナブル・シーフードの選択、消費者の意識に変化が起きている背景

近年、環境問題への意識が高まり、日本においても消費者の選択が持続可能性を意識した方向にシフトしています。特に、海洋環境への懸念から、サステナブル・シーフードを選ぶ意向が強まっていることを、MSC(海洋管理協議会)が実施した調査が裏付けています。この調査によると、今後サステナブル・シーフードを選びたいと考えている日本の消費者は、およそ3人に1人に上ります。むしろ調査結果からは、日本に限らず、世界的に見てもこの傾向は広がりつつあり、全体で33%の消費者が意識的な選択をしたいと考えていることが示されています。

日本の消費者において、特に目を引くのは18〜24歳の世代の意識です。この世代は、より一層の行動変化を見せており、昨年に水産資源を守るために何らかのアクションを起こしたと回答している割合は3人に1人という高い数字です。その具体的な行動には、購入する魚の種類の変更や、購入先を変えることが含まれています。特に、購入先を変えたという回答も同様に12%を占め、意識的に選ぼうとする傾向が見受けられます。

この背景には、将来的に今好んで食べている魚が食べられなくなるのではないかという深い懸念が存在すると考えられます。特に、18〜24歳の世代では、その心配を抱えている人が約31%に上るのに対して、年齢が上がるにつれてその割合は少し減少し、全体では4人に1人程度が懸念を持っています。こうした意識変化は他の世代にも一定の影響を及ぼし、特に科学者たちも持続可能な漁業が必要不可欠であると説いている実態があります。

海洋に生息する生物たちにとって、持続可能な漁業はその生態系を守るための重要な枠組みとされています。実際、地球上の動物の80%は海洋に生息し、多くの人々が海から得られる水産物に依存しています。しかし、現在の漁業状況は厳しいもので、世界の漁業の約3分の1が持続可能な水準を超えて漁獲されているのが実情です。

こういった状況を受け、MSCでは「世界海洋デー」を機に、サステナブルな選択を促進するため、グローバルキャンペーンを開始しました。このキャンペーンは、“小さな「海のエコラベル」を選んで、大きな海を守ろう”というテーマで展開されており、消費者に対してMSC「海のエコラベル」の意義を広めることを目的としています。特に日本では、SNSで人気の「しかるねこ」を起用したオリジナル動画を配信し、環境保護の重要性を訴えています。

持続可能な漁業とは、環境を尊重しつつ、漁業に従事する人々の生活を守ることができる、適切に管理された漁業を指します。MSCの「海のエコラベル」が付いた製品を選求することによって、消費者はそのサポートに貢献することができます。豊富に揃ったエコラベル付き製品を探し、日常的に購入することで、未来の海を守る一助となるのです。経営者のルパート・ハウズ氏は、過剰漁獲や環境汚染が進む中で、消費者の選択がいかに重要かを語っています。私たちの選択が、海の未来を変える力を持っていることを、忘れてはならないでしょう。

会社情報

会社名
一般社団法人MSCジャパン
住所
東京都中央区日本橋兜町9-15兜町住信ビル3階
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