中古Mac&iPhone市場動向
2023-03-31 19:00:01
中古MacBook・iPhone市場調査:2022年10~12月リセールバリュー動向
中古MacBook・iPhone市場調査:2022年10~12月リセールバリュー動向
2022年10月から12月にかけて実施された中古MacBookとiPhoneのリセールバリュー調査結果を報告します。本調査は、フリマアプリ4社とリユースショップ複数社から得られたデータを基に、株式会社リスマが運営する相場検索ツール「Smapra」を用いて分析されました。
MacBook市場の現状
まず、MacBook市場の動向を見ていきましょう。調査によると、フリマアプリにおけるMacBookの取引件数は、iPhoneと比較してわずか1.35%にとどまりました。これは、スマートフォンの高い普及率と、パソコンにおけるOS Xのシェアの低さ、そして耐久性やサイズ、セキュリティ面での懸念から、フリマアプリ以外の処分方法が選択されやすいことが要因と考えられます。
状態別の取引では、Cランク(やや傷や汚れあり)のMacBookが最も多く取引されており、これは価格の手頃さによる需要の高まりが背景にあると考えられます。ランクが下がるごとにリセールバリューは減少しますが、AランクからCランクの間は、約10%の比較的緩やかな減少を示しました。これは、本体カバーや保護フィルムの使用など、状態維持の工夫が、売却価格に影響していることを示唆しています。
リユースショップでの買取価格を分析した結果、ストレージ容量の少ない低価格モデル、特にMacBook AirとMacBook Proのストレージ最小モデルのリセールバリューが高いことが分かりました。これは、「MacBookが必要だが、高額な費用は避けたい」という需要の高さを反映していると考えられます。また、MacBook Proにおいては、2018年モデルの高いリセールバリューが注目されました。これは、CPUの進化やキーボード、ディスプレイの改良が評価された結果でしょう。
iPhone市場の現状
次に、iPhone市場の動向です。フリマアプリでは、iPhone 14 Proシリーズの品薄状態が価格に反映され、新品価格を上回る高値で取引される事例が見られました。これは、「Dynamic Island」や常時表示ディスプレイといった新機能への高い関心と、供給不足が重なった結果です。
一方、iPhone 12 miniとiPhone 13 miniは、予想外の展開を見せています。小型モデルへの需要の高さを示すように、「Pro」シリーズよりも高いリセールバリューを記録しました。特に、未使用に近い状態のものは、ほぼ新品価格で取引されていました。これは、iPhone 14シリーズで「mini」モデルが廃止されたことによる希少性の影響も考えられます。
iPhone 14シリーズの発売は、旧モデルの価格に大きな影響を与えました。特にiPhone 12は、発売前のリセールバリューと比べて大きく低下しました。これは、買い替え需要の増加が主な要因でしょう。
リユースショップでは、発売から5年以上経過したiPhone XのDランクモデルの買取価格が、新品価格の1桁台まで下落しました。これは、性能の陳腐化や、より安価なiPhone SEへの需要シフトなどが影響していると考えられます。また、iPhone 14 Plusは、大型モデルにもかかわらず、リセールバリューがiPhone 12 miniと同程度にとどまっていることが分かりました。これは、国内市場における大型モデルの需要の低さを示唆しています。
まとめ
本調査の結果、MacBook市場ではストレージ最小モデルの需要が高く、iPhone市場では小型モデルや最新機種の需要が依然として高いことが分かりました。また、どの機種においても、状態の良さがリセールバリューに大きく影響することが改めて確認されました。これらの情報は、中古市場における価格設定や在庫管理、そしてユーザーの購買行動を理解する上で重要な知見となります。
株式会社リスマとSmapraについて
本調査は、リユース業者向け相場検索ツール「Smapra」を提供する株式会社リスマによって実施されました。Smapraは、フリマアプリやECモールなどのデータを活用し、リアルタイムで中古品の相場情報を提供するサービスです。リユース事業者にとって、迅速かつ正確な価格設定に役立つツールとなっています。
会社情報
- 会社名
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株式会社リスマ
- 住所
- 東京都品川区西五反田7-22-17 TOCビル6階42号
- 電話番号
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