日本美術院による出品停止処分が違法と認定、梅原元理事が主張した真実とは
日本美術院の出品停止処分が違法と認定
公益財団法人日本美術院が、梅原幸雄元理事に対して行った1年間の出品停止処分について、東京高等裁判所はその処分が違法で無効であり、梅原氏に対する不法行為であると認定し、220万円の損害賠償を命じました。この判決は、令和5年4月27日に行われた一審判決を支持するものであり、梅原氏の名誉を回復する重要なステップとなりました。
違法な処分に対する梅原氏の思い
判決後、梅原氏は記者会見を開き、心境を語りました。まず、「私に対する日本美術院の処分が違法であったことが認められたことは、非常に嬉しいことです」と彼は述べ、その後、自身が盗作をしていないことを強調しました。3年間にわたり開催されていた日本美術院のウェブサイトには、処分内容が掲載され続け、梅原氏は「盗作作家の汚名を着せられた」ことに耐えられなかったと告白しました。
國司氏との対立
梅原氏の処分は、國司華子氏が彼の作品が同氏の20年前の作品と類似していると主張したことに始まります。國司氏は、この主張を元に倫理委員会設置を申し立てましたが、梅原氏は自身の作品は全く無関係であったと主張しています。さらに、彼の作品に対する批判は、匿名の同人7名の賛同を得たとのことですが、それ自体が誰なのかは明かされず謎に包まれています。
不透明な審理過程
倫理委員会の審理においても、梅原氏は制作過程を説明しようとしましたが、その声は無視され、追加証拠の提出も許可されなかったと述べています。判決名が早々に進められる中で、結論は初めから決まっていたという印象を受けたという梅原氏。これにより、彼は理事の職を解任され、1年間にわたって出品停止措置が言い渡されました。
創作活動への影響
出品停止処分の結果、梅原氏の45年間の画家人生は一瞬にして消失したかのようでした。依頼されていた仕事は次々と取り消され、個展開催も不可能となり、彼は精神的にも追い込まれていきました。「絵を描く気力を失ってしまった」という梅原氏の言葉には、長年の苦悩がにじみ出ています。
梅原氏の今後の思い
日本美術院は、「結果責任」に基づき、梅原氏の作品が類似していると主張していましたが、これは創作の自由を著しく制限するものであると反論。梅原氏は、今後の後輩のためにも、理不尽な不安に縛られることなく自由な発想で創作できることが重要だと訴えました。
支えとなった人々
最後に、梅原氏は自身の代理人弁護士である渥美陽子氏への感謝を述べ、また妻への深い愛情と感謝の意を表しました。彼女の存在がなければ厳しい裁判を乗り切ることはできなかったと語り、妻との絆の力に言及しました。梅原氏の思いは、多くの人々に希望と勇気を与えることでしょう。彼の今後の活動に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
日本画家 梅原幸雄
- 住所
- 電話番号
-