MIXIがChatGPT Enterprise導入で業務効率を大幅向上

MIXIが生成AIを駆使した業務効率化の成功事例

株式会社MIXI（東京都渋谷区）は、OpenAIが提供する生成AIサービス「ChatGPT Enterprise」を全従業員に導入し、その効果を実証しました。2025年から本格的に運用を開始し、わずか3か月間で月間約17,600時間の業務時間削減を達成しました。これは、利用者1人あたり約11時間の削減に相当します。

生成AIの全社導入の背景

MIXIでは、企業の生産性向上を目指して、生成AIの効果的な活用に向けた社内教育プログラムを展開しました。具体的には、全従業員を対象にした「ChatGPT 101トレーニング」や、新卒採用に向けたワークショップなどが行われています。さらに、エンジニア向けにはハッカソンを通じて、独自のプロダクト開発を促進しています。これらの取り組みにより、AIを積極的に使いこなす文化が浸透しています。

成果と進展

全社導入からの3か月間で、ChatGPT Enterpriseの利用率は顕著で、アクティブユーザー率（WAU）は80％に達しました。特に1,800個以上のカスタムGPTが社内で自発的に生成され、社員一人ひとりが業務改善に積極的に関与する姿勢が強まっています。非エンジニアの社員からは「プログラマーになった気分」という声も上がっており、日常の業務における発想が変わりつつあります。

具体的な活用事例

各部門では、生成AIを用いた具体的な業務改善が進められています。例えば、法務部門では通常30分を要していた利用規約の確認作業を約10分で完了させることができ、月間約40時間の業務効率化を実現しています。また、マーケティング部門では、海外版「家族アルバムみてね」の企画業務で28時間の削減が確認されました。これらの結果は、ChatGPT Enterpriseがもたらす具体的な成果の一端を示しています。

社員の意識の変化

ChatGPT Enterpriseの導入は単なる業務効率化ではなく、社員一人ひとりが創造的な仕事に注力できる環境を整えることを狙いとしていました。実際に、利用者の99％が生産性の向上を実感し、89％が仕事の満足度の向上を報告しています。また、67％がクリエイティビティの向上を感じており、今後もAIを駆使して新たなアイデアを生み出す土壌が形成されています。

今後の展望

MIXIでは、引き続き生成AIを業務インフラとして根付かせ、社員が積極的に創造性を発揮できる環境作りを進めていく方針です。2025年には新卒社員向けのワークショップを設け、AI活用の普及と技術の深化を図っています。合計300件を超えるAI関連プロジェクトが現在進行中であり、今後の進展が期待されています。

この記事が示すように、企業の生産性向上にはAIの有効活用が不可欠です。MIXIがたどる道のりは、他の企業にとっても貴重な指針となるでしょう。