2024年12月の鉄道輸送統計、旅客と貨物の動向を解説
2024年12月の鉄道輸送統計
国土交通省から発表された2024年12月の鉄道輸送統計によると、旅客輸送と貨物輸送において興味深い数字が示されました。これにより、鉄道業界の現状と将来の動向について考察することができます。
1. 鉄道旅客輸送量の概況
旅客の総輸送数は19億6395万人に達し、前年同月比で2.8%の増加を記録しています。しかし、2019年同月と比較すると6.2%の減少という結果となっています。これは、コロナ禍からの影響を受けた状況を反映していると言えるでしょう。
具体的に見ると、JR旅客会社の旅客数は733,539千人(前年同月比102.4%)で、旅客人キロは20,233,431千人キロ(前年同月比103.0%)でした。そして、新幹線の利用者数も増加し、30,066千人(前年同月比108.6%)、旅客人キロは7,102,132千人キロ(前年同月比106.1%)と報告されています。
一方、民鉄の旅客数も増加し、1,230,415千人(前年同月比103.1%)となり、その旅客人キロは12,521,341千人キロ(前年同月比102.7%)でした。全体の旅客輸送量は、合計で1,963,954千人(前年同月比102.8%)、旅客人キロは32,754,772千人キロ(前年同月比102.9%)と、全体的に安定した輸送実績がみられました。
2. 鉄道貨物輸送量の状況
次に、鉄道貨物輸送についてです。2024年12月の貨物輸送量は365万トンで、こちらも前年同月比で2.8%の増加を示しましたが、2019年との比較では5.9%の減少が見られました。
細かく見ていくと、コンテナの輸送量は1,823,171トン(前年同月比102.2%)、貨物トンキロは1,442,512千トンキロ(前年同月比98.6%)ということで、特にコンテナ輸送においては若干の増加が見て取れます。
車扱いの輸送量も同様に増加し、1,831,421トン(前年同月比103.3%)、貨物トンキロは169,055千トンキロ(前年同月比104.3%)と、全体の合計は3,654,592トン(前年同月比102.8%)となっています。
3. 結論
今回の統計からは、旅客輸送では回復基調が見られる一方で、輸送量は2019年水準には届いていない状況が続いていることが分かります。また、貨物輸送は増加傾向ではあるものの、依然として過去との比較では苦戦していることも浮き彫りになりました。これらのデータから、今後の鉄道業界におけるさらなる魅力の向上と改善が求められることがうかがえます。具体的な数字は、国土交通省の公式発表資料を参照してください。