シャープの新FIT制度に対応したエネルギーマネジメントサービスが始動

シャープ、業界初のFIT制度対応エネルギーマネジメントサービスを開始

シャープが新たに導入したエネルギーマネジメントサービス「COCORO ENERGY」が、2023年10月1日からスタートしました。このサービスは、国が保証する固定価格買取制度（FIT）に業界で初めて対応しており、太陽光発電システムなどから得たエネルギーをより効率的に管理することが可能です。

新FIT制度とは？

新FIT制度は再生可能エネルギーの普及を推進するために設計されています。この制度では、設置された住宅用太陽光発電システムが生み出した電力を、一定期間、固定価格で電力会社が買い取ることを国が保証します。具体的には、設置後の最初の4年間は従来よりも高い価格での買取が行われ、その後は市場価格に基づいた価格に移行する「2段階制」が採用されています。この制度により、初期投資の回収を容易にし、再生可能エネルギーの利用促進が期待されています。

独自のAI制御による効率的なエネルギー管理

シャープは新FIT制度に合わせて、独自のAIを用いた蓄電池の制御機能を開発しました。これにより、利用者は自宅で発電した電気を有効活用でき、電気代の削減が実現します。具体的には、太陽光発電による電力を蓄電池に蓄えて夜間使用することで、電力会社からの電気購入を抑えることができます。新制度が始まると、夜間料金が高い場合でも、AIが自動で充電と使用の最適化を図り、発電した電力を最大限に生かすことが可能になります。

例えば、設置から4年間は日中の電力消費をAIが予測し、必要な分だけ充電した上で、売電を最大化するように制御します。そして、4年間が経過した後は、買取単価が下がるため、自動で自家消費を優先するモードに切り替わります。これにより、利用者は設定の変更に煩わされることなく、効率的にエネルギー利用ができるのです。

利用に必要な情報

「COCORO ENERGY」を利用するには、シャープの会員サイト「COCORO MEMBERS」への登録が必要です。また、専用のエネルギーコントローラ「JH-RVB1」とのクラウド連携が求められます。これを通じて、ユーザーは自宅のエネルギー状況をリアルタイムで把握し、最適な電力管理ができます。

結論

新たに始まったシャープの「COCORO ENERGY」は、ユーザーにとって非常に価値のあるエネルギーマネジメントサービスです。AIを駆使したこの仕組みを利用することで、再生可能エネルギーを最大限に活用し、電気代を削減することが可能になります。加えて、FIT制度のサポートによって、利用者が太陽光発電をさらに積極的に導入することが期待されます。今後のエネルギー管理の新しい形として、注目されるサービスとなるでしょう。