日本医師会の記者会見:新政権への期待と重要なテーマ
2023年10月22日、日本医師会(会長:松本吉郎)は記者会見を開き、その様子をYouTubeチャンネルで生中継し、公式ホームページで資料を公開しました。今回の会見では、主に6つのテーマに焦点を当てました。
新政権への期待
最初のテーマでは、松本会長がこの日、臨時国会で高市早苗自由民主党総裁が新たな内閣総理大臣に就任したことに触れ、医療機関の厳しい状況に理解を示してもらえることへの期待感を表明しました。会長は、医療機関が抱える課題を無視せず、迅速な財政支援を受けられるよう努めたいと述べ、具体的には高市総理や関係大臣たちとの連携を強調しました。
令和8年度予算編成の必要性
次に、茂松副会長が令和8年度予算編成について説明しました。彼は、次期診療報酬改定に向けた必要な対応を示し、特に経済成長による消費税増収の活用や、公定価格で運営する医療機関の賃上げ環境の充実を求めました。また、OTC類似薬の保険給付に関する見直しも必要であるとされ、日本医師会の立場を述べました。
新役員の紹介
10月4日に選任された福田稠副会長が、新役員としての抱負を語ったことも注目を集めました。彼は医療業界の現状を踏まえ、今後の活動に対する意気込みを表明しました。
病院経営の危機
城守国斗常任理事は、「令和7年病院の緊急経営調査」の結果を発表し、医業利益が厳しい状況にあることを指摘しました。特に、令和5年度の医業利益がマイナス5.2%から、令和6年度はさらに悪化したマイナス5.4%に達していることが明らかになりました。彼は地域医療を守るためには、迅速な支援策が不可欠であると強調しました。
バクロフェンの供給状況
宮川政昭常任理事は、重度の痙性麻痺に対する希少疾病医薬品であるバクロフェン髄注の供給について話しました。製造委託会社が破産手続きを行っていることから、供給に問題が生じる可能性があると指摘し、早期の対応を求めました。
日医君のわくわくミニゲーム
最後に、黒瀬巌常任理事は、会員限定のサービスとして「日医君のわくわくミニゲーム」の提供を開始したと報告しました。参加者が楽しめるこのゲームは、医療機関でのアクティビティも含まれており、会員に親しんでもらえる内容です。
まとめ
日本医師会の記者会見では、新政権への期待や医療現場の厳しい現状、さらには地域医療の維持に向けた意見が多く交わされました。会見の様子は公式YouTubeやホームページで詳細情報が確認できるため、ぜひチェックしてみてください。これからの医療政策や日本医師会の活動に注目です。