AIによる新たな管理手法、菱熱工業の「天才施設管理者」
現場のデータ管理が企業経営においてますます重要視される中、菱熱工業株式会社(東京都品川区)は、AIプラットフォーム「天才施設管理者」を新たに開発しました。この革新的なサービスは、製造業や外食産業、シネマコンプレックスなど、さまざまな現場の施設データをリアルタイムで収集・可視化し、経営層の迅速な意思決定を支援します。
「天才施設管理者」とは?
「天才施設管理者」は、現場と経営をつなぐ架け橋としての役割を果たします。エンジニアリング・コンサルティングを手掛ける菱熱工業が、長年のノウハウを基に開発したこのAIプラットフォームは、特に空調設備管理に特化しており、食品工場や外食店舗などでの導入が期待されています。2025年8月にはテスト運用が始まり、9月10日からは本格的なサービス提供が開始されました。
主な機能
1.
現場状況の可視化とトラブル対応
現場データを一元管理し、エラー原因を迅速に特定。経営層も瞬時に現場状況を把握できるように設計されています。
2.
経営判断・投資計画の支援
過去の工事履歴や今後の計画を可視化し、合理的な投資判断をサポートします。
3.
技術継承と知識の標準化
ベテラン社員のノウハウをAIに蓄積し、若手への技術継承を助け、属人化を防ぐ取り組みが行われています。
開発の背景
菱熱工業がこのAIプラットフォームを開発するに至った理由は、経営層と現場責任者の間での「情報の断絶」にあります。「2024年版ものづくり白書」によると、企業の34.6%が部門間の連携ができていると答えていますが、多くの企業がこの問題に直面しているのが現状です。このニーズに応える形で、「天才施設管理者」が誕生したのです。
このAIサービスは、固定資産台帳や点検報告書、HACCP関連の文書など重要データの活用を可能にしつつ、現場の視点から情報を可視化します。
サービスの流れと料金体系
「天才施設管理者」との導入は、以下のステップで進められます。課題ヒアリングを行い、次にデータ収集、不具合改善のための試用などを経て、最終的に運用を開始します。
料金は、初期制作費が20万円から、月額利用料が1アカウントあたり4,000円(20アカウントまで)、それ以降は3,000円とし、年間契約が基本です。
将来的な展開
このプラットフォームは単なるデータ管理に留まらず、故障報告の自動受付、業者への自動発注、さらには経営判断の自動化などを視野に入れています。これにより労働力不足やリスクマネジメントの課題解決に寄与し、経営層から現場担当者までが利用できるツールとして進化していくことが期待されています。
会社概要
菱熱工業株式会社は1948年に設立され、冷熱エンジニアリングの分野で長年の経験を持つ企業です。東京品川区を拠点に、空調衛生設備の設計施工を行っており、最新技術力を駆使してきました。今後も「天才施設管理者」を通じて、現場のニーズに応え続けるでしょう。
- - 【会社名】菱熱工業株式会社
- - 【設立】1966年
- - 【資本金】1億円
- - 【売上高】140億円(2024年度)
公式ウェブサイト:
菱熱工業公式サイト
【連絡先】
担当: AI推進室 室長 近藤 優
TEL: 03-6456-4201