パロマ・リーム、富士通ゼネラル株式取得へ向けた公開買付けを発表
パロマ・リーム、富士通ゼネラルの公開買付けを発表
2025年1月6日、株式会社パロマ・リームホールディングス(以下、パロマ・リーム)は、株式会社富士通ゼネラル(東証:6755、以下、富士通ゼネラル)の普通株式を公開買付けにより取得することを発表しました。この取り組みにより、より強固な協業関係を築き、国内外でのビジネス拡大を目指す狙いがあります。
パロマ・リームの背景
パロマ・リームは、空調と給湯関連の両事業をもつグローバル企業で、日本のガス給湯器やガスコンロを手掛ける株式会社パロマと、北米、南米、欧州、豪州において給湯器及び空調機を展開するリーム・マニュファクチャリング・カンパニーから構成されています。長い歴史を持つ両社は、顧客ニーズに応えるために技術力を駆使し、より良い製品を提供してきました。
富士通ゼネラルとの関係
一方、富士通ゼネラルは、住宅や商業向けの空調機器、情報通信システム、電子デバイス等を手掛ける企業です。2016年からはリームとの協業をはじめ、相互製品供給や共同開発を行ってきました。このような共通の背景から、パロマ・リームが富士通ゼネラルとの関係をさらに深めることを決定した理由が伺えます。
新たな成長の可能性
公開買付けが実現することで、パロマ・リームグループは富士通ゼネラルとの相互補完的な協業を通じて、新たな成長を果たすことが期待されています。両社は販売基盤やサービス網を相互に活用することで、より効率的にお客様のニーズに応えることが可能となります。また、16000人の従業員を擁するパロマ・リームは、世界15ヶ国に拠点を持つというグローバルな存在感を持ち、提供する空調ソリューションの競争力を高められるでしょう。
脱炭素社会への貢献
この公開買付けの目的には、脱炭素化社会の実現に向けた技術融合の迅速な実施や、革新的なソリューションの創出も含まれています。パロマ・リームの代表取締役社長である小林弘明氏は、経営の独立性を尊重しつつも、協業を通じて日本発のリーディング企業として、さらなるニーズに応える努力を続ける意向を示しています。
合意された公開買付価格
公募価格は1株あたり2808円とされ、自己株式の取得価格は1995円という合意が富士通と結ばれています。これは、富士通が保有する44.02%の株式を含むもので、公開買付けが成立した場合には、スクイーズアウト手続きによって富士通ゼネラルが完全子会社となる運びです。
取締役会の賛同と今後のスケジュール
富士通ゼネラルの取締役会は本公開買付けに全会一致で賛同の意向を示し、株主への応募を推奨することを決定しました。公開買付けは、各種条件が満たされ次第、2025年7月を目指して開始される予定です。
最後に
パロマ・リームのフィナンシャル・アドバイザーはBofA証券株式会社、リーガル・アドバイザーは森・濱田松本法律事務所が務めています。今後の展開が注目されます。
会社情報
- 会社名
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株式会社パロマ・リームホールディングス
- 住所
- 東京都千代田区丸の内1丁目8番3号丸の内トラストタワー本館7階
- 電話番号
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03-5224-8600