2023年6月2日、株式会社エナリスは『J-クレジット支援サービス』の提供を始めました。このサービスは、国の認証を受けたカーボンクレジットを創出し、取引を支援するものです。特に、太陽光発電から生じる環境価値をJ-クレジットに変換することに特化しています。この背景には、再生可能エネルギーの導入が進む中でも、その効果的活用が十分にされていない現状があります。多くの企業が電力の自家消費を行っていますが、その一方で、CO2削減という環境面の価値が埋没しているのが実情です。
この新サービスの最大の目的は、企業が持つ環境価値を顕在化させ、J-クレジットに変換する手助けをすることにあります。通常、J-クレジットを創出するためには、プロジェクトの登録から始まり、モニタリングや報告書の作成といった煩雑な手続きが必要です。しかし、エナリス独自のシステムを活用することで、これらの手続きを簡略化し、出発点であるPVの自家消費がそのままJ-クレジットとして認識される道筋を作ります。
更に、J-クレジット支援サービスでは、単なる創出支援に留まらず、脱炭素推進に関する具体的なプランの立案や、すでに所有するJ-クレジットの買い取りまで幅広くサポートします。これは、カーボンプライシングや排出量取引制度が拡充していく中での市場ニーズに応える形で、企業がより積極的にカーボンフットプリントを削減できるようになることを目的としています。
2023年にはカーボン・クレジット市場の設立に続き、地方自治体の取引システムがたった3月に運用を開始しました。これにより、J-クレジットの需要増加が見込まれており、エナリスも今後、取り扱う環境価値やカーボンクレジットの種類を増やし、多様なニーズに応えていく方針です。
この『J-クレジット支援サービス』は、企業にとって新たなビジネスチャンスを開くものであり、再生可能エネルギーの活用を通じて環境価値を最大限に引き出すことが期待されています。エナリスは、再生可能エネルギーの主力化と脱炭素社会の実現に向けて、引き続き取り組んでいくことを宣言しています。
サービスは日本全国で利用可能で、詳細情報は公式ウェブサイトに掲載されています。企業の環境価値を活用する新たな一手となるこのサービスが、多くの方に利用されることを願っています。