商船三井が進出する台湾沖の洋上風力発電事業の全貌
株式会社商船三井(以下、商船三井)は、台湾沖での洋上風力発電事業に出資することを発表しました。これは、デンマークの再生可能エネルギー系ファンド、Copenhagen Infrastructure Partners P/S(以下、CIP)と提携し、CI Fengmiao Ltdの10%株式を取得することで実現します。これにより、商船三井は台湾での再生可能エネルギー事業において重要な役割を果たすことになります。
台湾の洋上風力発電とは?
この洋上風力発電事業は、「渢妙洋上風力発電所」として知られ、台湾の約65万世帯が使用する電力に相当する495MWの発電容量を誇ります。この事業に商船三井が参画することにより、日本円で約250億円の総投資が見込まれています。建設工事は2025年3月に最終投資決定が行われた後、開始される予定で、2027年末には完成する予定です。発電された電力は、Googleや台湾の半導体ファウンドリ、United Microelectronics Corporationなどの企業に供給される契約が結ばれています。
事業参画の背景と目標
商船三井にとって、台湾での洋上風力発電事業への出資は、フォルモサ1洋上風力発電所に続く二件目の大きなプロジェクトです。同社はこの事業において、建設段階から社員を派遣し、現地での知見を深めることを目指しています。さらに、建設及びメンテナンスを支援するための専門船の提供にも取り組む予定です。
再生可能エネルギー業界における商船三井の展望
商船三井は、この洋上風力発電事業を「BLUE ACTION 2035」というグループ経営計画の中での重要な戦略の一つとして捉えています。今後は、Ydfjell Oceanwind AS社への出資や、台湾でのサービスオペレーション船(SOV)事業、国内におけるクルー移送船(CTV)の運航など、幅広いサービス提供に取り組み、洋上風力発電のバリューチェーン全体を強化していく予定です。これにより再生可能エネルギー事業の拡充が期待されており、脱炭素社会の実現にも貢献することが目指されています。
まとめ
商船三井が手掛ける台湾の洋上風力発電事業は、再生可能エネルギーと脱炭素社会に貢献する重要なプロジェクトとして位置づけられています。今後の事業の進捗が、高まるエネルギー需要にどう応えていくか、非常に注目されます。これからも商船三井の動向から目が離せません。