日本の歯科医療を変える!予防歯科受診率90%への挑戦
近年、全国で『予防歯科』の重要性が高まっています。この動きの先頭を切っているのが、株式会社conpath.(京都府)です。代表取締役の吉岡沙樹氏は、国民の健康を守るために、予防歯科の普及を目指しています。
予防歯科とは何か?
予防歯科とは、疾病の予防を目的とした歯科医療のことです。特に、最近では歯周病などが全身疾患と関連していることがわかり、口腔の健康が全身の健康に寄与することが明らかになっています。日本では予防歯科の受診率が10%未満と非常に低いため、吉岡氏とconpath.はその改善を目指しています。
海外との比較:スウェーデンの成功
スウェーデンは予防歯科が非常に進んでおり、受診率は90%を超えています。1970年代に予防歯科の重要性を政府が認識し、受診を義務化しました。これにより、国民は自ら予防歯科を受診することが当たり前になり、歯周病の罹患率も大幅に低下しています。対照的に、日本は70歳での残存歯数が約16.5本とされ、スウェーデンにはるかに遅れをとっています。歯を維持するためには、予防歯科が不可欠です。
予防歯科が解決する3つの課題
株式会社conpath.は、予防歯科が解決できる課題を明確にしています。まず、全身疾患のリスクを低減し、健康寿命を延ばすことができます。また、治療から予防への意識改革が、日本の医療制度を守る重要なカギともなります。さらに、歯を保つことは食事の満足度や幸せにも直結します。20本の歯を保つことができれば、さまざまな食を楽しむことが可能となり、生活の質が向上します。
conpath.の取り組み
株式会社conpath.では、予防歯科の普及に向けて、全国の歯科医院を対象に研修事業を展開しています。それにより、吉岡氏が実際に経験した経営ノウハウを基に、月間メンテナンス患者数を600人から1100人に引き上げる方法を伝授しています。定期的なメンテナンス受診を促進し、患者の健康だけでなく歯科医院の経営も安定させるサポートを行っています。
歯科衛生士の重要性
吉岡氏は、「予防歯科の普及には、歯科衛生士が不可欠」と強調します。彼女は、歯科衛生士の働き方改革がすべての歯科医院において必須であると感じています。スタッフに対する人事評価制度の整備も進めており、歯科衛生士の地位向上にも寄与しています。
未来に向けて
株式会社conpath.の活動は、医療の未来を見据えた取り組みです。国民の健康寿命を延ばすためには、まず予防歯科という新しい価値観を広め、歯科医療のあり方を変えていくことが大切です。吉岡氏のビジョンは、医療費削減にも貢献し、より健康的な社会の実現に向けた一歩となります。
このように、予防歯科は単なる歯科治療ではなく、全身の健康に寄与する重要な分野です。日本における受診率向上のための取り組みは、今後ますます注目を集めることでしょう。