動物医療スタートアップが資金調達に成功
動物用医薬品の研究と開発を手がける「ハッピーねこちゃんわんちゃん」が、シードラウンドによる資金調達を完了しました。この資金調達は、複数のベンチャーキャピタルファンドからの引受を受けて実現したものです。
新たな医薬品の開発に向けた挑戦
当社は、2025年に大学発ベンチャーとしての認定を受けており、国立大学法人大分大学および私立大学法人北里大学の研究成果をもとにして、ネコ腸コロナウイルス(FECV)を駆除する薬剤の開発に取り組んでいます。ペットの医療における未解決の課題を解決することを目指し、研究開発を加速させるための資金を調達しました。
この資金は、FIP(猫伝染性腹膜炎)など、有効な治療法がまだ確立されていない動物疾患に対する研究と開発体制の整備に充てられます。動物医療の現場に新たな選択肢を提供するための機会ともなり、ペットと飼い主が共に長く健康で過ごせる環境の創出を目指します。
資金調達の具体的内容
資金調達はシードラウンドで行われ、その引受先には大分VCサクセスファンド7号投資事業有限責任組合やほうわ創業・事業承継支援投資事業有限責任組合が含まれています。
資金の使途は以下の通りです:
- - 動物用医薬品の研究開発
- - 非臨床及び臨床試験の準備
- - 研究開発体制および事業基盤の強化
動物医療市場の現状と重要性
近年、ペットは家庭の一員となり、その存在意義はますます大きくなっています。しかし、特に猫に対しての医療選択肢は限られており、FIPはその一例です。この病気は「不治の病」とされており、現在のところ市場には有効な治療薬や予防薬が存在しません。ネコの死因の第3位を占めるFIPへの正面からの取り組みは、動物医療界において緊急かつ重要な意味を持ちます。
研究成果の社会実装
当社は、大学との連携を強化し、研究の成果を社会に実装することで、動物医療分野における新たな治療選択肢の創出に貢献することを目指しています。人医療および獣医療の双方で培った知見を活かし、科学に基づいたアプローチで問題解決に挑みます。
今後のビジョン
今回の資金調達を契機に、当社は研究開発をさらに加速し、国内外の獣医師や研究者との連携を強化します。また、グローバルな展開を見据えた基盤整備も進めていく予定です。私たちは、動物と飼い主が安心して共に生活できる社会の実現に向けて、挑戦を続けて参ります。
代表取締役からのメッセージ
代表取締役の松岡茂は、「限られた選択肢しかなかった動物疾患への治療法を、大学の研究成果を元にして提供できる体制が整いました。今後も研究開発や事業の面から確実に取り組んでいきます」と、意気込みを語っています。
会社概要
- - 企業名: 株式会社ハッピーねこちゃんわんちゃん
- - 代表者: 松岡 茂
- - 本社所在地: 大分県大分市中央町1丁目4番24号、大分セントラルビル2F
- - 事業内容: 動物用治療薬開発事業
この新たな動きは、もしかしたら運命の分かれ道になるかもしれません。今後の展開にぜひご注目ください。