村田製作所の代替製品供給を強化する高電圧コンデンサ
中国深センに本社を置くHVCキャパシタマニュファクチュアリングが、日本における村田製作所の代替製品の供給を拡大しました。同社の高電圧セラミックコンデンサは、特に電子機器のパフォーマンスを重視する業界から注目されています。特許を取得した独自の誘電体を使い、設計に基づいた「Design-in」サービスを提供することで、様々な要求に応じた最適な製品を提供しています。
HVCの強み
1. 特許技術による高性能
HVCのN4700誘電体は独自の調合により特許を取得し、村田製作所の「ZM」タイプやVishayの「T3M」タイプと同じクラスであることから、特に高耐圧、低損失、高周波性能を必要とする用途に最適です。これにより、より信頼性の高い電源供給が実現します。
2. 「Design-in」サービス
HVCはただ電子部品を供給するだけではなく、顧客の基盤スペースに合わせた最適な設計を提案する「Design-in」サービスも行っています。これにより、顧客は自身のニーズに合ったコンデンサを受け取ることが可能となります。
3. 短いリードタイム
生産リードタイムの短縮も特徴で、標準モデルでは1kVから6kVであれば1週間、10kVから30kVのモデルは2週間での納品が可能です。また、カスタムモデルでもリードタイムを大きく短縮できます。
市場背景
村田製作所は2018年に高電圧セラミックコンデンサの生産終了を予告し、それに伴い多くの電気機器メーカーは代替製品の調達に苦しんでいます。このような状況を受けて、HVCは迅速に新たな代替生産ラインを確立し、高品質な代替製品の提供体制を築きました。
HVCの製品利用シーン
HVCの高電圧コンデンサは、X線、CT、MRI、プラズマ発生器、レーザー機器、さらには電力設備など、さまざまな用途で高い評価を受けており、定格電圧1kVから超高電圧100kVまでのソリューションを用意しています。
日本市場への取り組み
需要の高まりに応えるため、日本国内に販売代理店を設置しました。この代理店を通じて、日本国内からの発送も行っており、顧客からの問い合わせにも迅速に対応しています。日本販売代理店名は名古屋理研電具株式会社です。
HVCの企業情報
HVCキャパシタマニュファクチュアリングは1999年に設立され、以来高電圧セラミックコンデンサの製造に特化してきました。世界的にはJohnson & JohnsonやNikonなど、名だたる企業にも製品を提供し、信頼を得ています。今後も高品質な電子部品製造に邁進していきます。
このように、HVCは日本市場に向けた戦略的な対応を取りながら、高性能な製品を提供し続けることで、電気機器メーカーへの支援を強化しています。また、市場の動向を捉えた柔軟なサービスを展開することで、信頼性の高い製品の供給が期待されています。