ソニー、SPRESENSE向けマルチIMU Add-onボードを発表
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社が、2025年2月28日に販売を開始するSPRESENSE(TM)向けのマルチIMU Add-onボードに注目が集まっています。本製品は、ソニー独自のマルチIMU合成技術を活用し、低バイアス変動と低ノイズ密度を兼ね備えた小型高精度のセンサーが特徴です。これにより、過酷な環境下でも高い信頼性を持つ製品として期待されています。
製品概要
新しいSPRESENSE向けマルチIMU Add-onボードは、3軸加速度センサーと3軸ジャイロスコープで構成される6軸のIMUボードです。これにより、従来の工業用FOG(ファイバー光学ジャイロスコープ)と同等のバイアス安定性、すなわち0.39 deg/h以下の安定した性能を実現しています。さらに、16個のMEMS IMUをリアルタイム合成することにより、高精度な姿勢の測定が可能です。
この板は、最大で2枚スタックすることができ、合成出力を最大32個のIMUに拡大することで、さらなる精度向上を図ります。
主な特徴
- - 高精度:低バイアス変動(0.39 deg/h以下)・低ノイズ密度(1.0 mdps/√Hz以下)を確保。これにより、地球自転を検出しジャイロコンパスの実現も可能です。
- - 頑丈性:複数のIMUで構成されているため、温度変化など過酷な環境でも安定した動作が期待できます。
- - 軽量・小型:ボードのサイズは50.0 x 20.6 x 9.1 mm、重量はわずか9gと、サイズや重量の制約が厳しい用途にも対応可能です。
可能なアプリケーション
新しいIMUボードは、様々な応用分野での使用が想定されています。例えば、屋内ナビゲーションや、自動搬送機、ドローン、モーションキャプチャ、小型衛星の姿勢制御など、精密な姿勢制御が求められる場面で特に効果を発揮します。特に、低ノイズ密度による早い動きの精緻な捉え方が可能なため、ドローン飛行制御やモーションキャプチャにも適しています。
製品仕様
- - メーカー希望小売価格:43,780円(税抜き39,800円)
- - 発売日:2025年2月28日
- - 基本仕様:
- サイズ: 50.0 mm x 20.6 mm x 9.1 mm
- 重量: 9 g
- 出力レート: 最大1920 Hz
- 温度動作範囲: -20~65℃
- 消費電力: 50mA / 104mA(2枚スタック時)
まとめ
ソニーのSPRESENSE向けマルチIMU Add-onボードは、低バイアスと低ノイズという特性を生かし、従来よりも高精度な測定が可能となっています。様々なアプリケーションに活用可能なこの製品が、2025年2月28日から販売開始となるため、今後の展開に期待が寄せられます。製品の予約や詳細情報は公式SNSでも発信されるため、ぜひチェックしてみてください。