近年、日本における外国人留学生の採用が急速に進展しています。特に2024年度に入って、未経験の新卒者の採用実績が目を見張るものとなっており、これは株式会社グローバルパワーが運営する就職・転職情報サイトNINJAが発表したデータをもとにします。
調査の概要
NINJAは、日本語のビジネスレベル以上の技能を持った外国人材が集まるプラットフォームであり、2024年における外国人留学生の採用状況を調査し、その結果が明らかになりました。この調査は、アクティブユーザーとして登録された45,544名のうち、実際に2023年と2024年に採用が決まった人材のデータを分析したものです。
未経験新卒の採用率上昇
2023年には採用決定者中、未経験の新卒者が占める割合は14%でしたが、2024年には20%にまで増加しました。この6ポイントの上昇は、新たな人材の流入を示すものです。さらに、2024年度の未経験新卒者の採用決定者数は、前年に比べて264.3%という驚異的な数字となっており、全体の採用決定者数は145.2%の増加を記録しました。
特に注目すべきは、この未経験新卒者の増加です。日本の労働市場において、新たに参入してくる外国人留学生の需要が、従来の枠を超えて広がっていることが明らかになったのです。履歴書公開者数も前年に対して伸びているものの、未経験新卒者は115.8%に留まり、母数の増加は控えめですが、採用決定者は飛躍的に増えています。これは、コロナ禍の影響で外国人留学生の数が減少していた時期が影響しており、その影響が残る中でも需要が高まる一因と考えられます。
労働力としての外国人材の重要性
今後予測される日本の人口減少とともに、労働力の確保が一層難しくなる中で、外国人材の役割は増していくことが期待されています。企業側でも、外国人留学生の採用を進めることで新たな価値を生み出す機会が増え、日本での暮らしの魅力や働きやすさの向上策が求められています。グローバルパワーが設定する方向性の一環として、日本が外国人材にとって居心地の良い国となるよう様々な施策が必要とされています。
NINJAの役割と今後の展望
NINJAは、国内在住の外国人材77%、16ヵ国以上の人材が登録しており、企業のスカウトが受けられる仕組みが整っています。現在440社超が登録しており、その約47%が人材紹介会社です。そんな中、NINJAは月々の統計データを公開しており、その透明性と信頼性から外国人材にとって価値のある就職・転職の支援サイトとなっています。
今後もNINJAは、外国人留学生の動向を把握し続け、新たな市場の開拓を進めることで、より多くの日本企業に外国人材の採用の重要性を伝えていく方針です。たとえ新卒未経験者の母数が少なくても、彼らが持つ能力と可能性は無限大といえるでしょう。
この調査結果は、日本における外国人留学生の採用の未来を明るく照らすものであり、企業と外国人材の新たな関係性の形成を促すきっかけとなるでしょう。