檀家継承の現実
2023-06-14 12:17:53
寺院と檀家の関係性を考える – 継承意識調査の結果から見える現実
寺院と檀家の関係性を考える
檀家や寺院の今後に関する意識調査結果が発表され、檀家継承における意識の違いが浮き彫りとなりました。調査は、30代から60代の次期施主(継承予定者)と寺院の関係者を対象に実施され、268名の次期施主と54名の寺院関係者が参加しました。
調査の背景と目的
近年「お寺離れ」が進んでいるとの声が多く聞かれます。そこで、この調査が実施され、檀家の継承に関する実態を明らかにすることが目的とされました。この結果から、次期施主と寺院の関係において、認識のズレがあることが明らかになりました。
調査の主な結果
調査の結果、檀家を継承する意識がある次期施主は20%に留まり、残りの80%は「検討中」または「考えたことがない」といった状態でした。この一方で、調査対象に挙げられた寺院の70%は、自宅の檀家が今後も継承されると想定していることが分かりました。この両者の認識の違いが非常に興味深い点です。
寺院の住職に対する認識
また、次期施主の24%は、菩提寺の住職についてその名前や顔も知らないと回答しています。このことから、寺院と次期施主の間でのつながりが希薄であることがうかがえます。寺院側も次期施主をきちんと把握しているところは31%に留まっており、お互いの認識不足が問題視されています。
寺院の取り組み状況
檀家継承に向けた具体的な取り組みを行っている寺院は44%という結果で、半数に満たないことが示されています。実施している寺院は、「次世代との接点を作る施策」や「新しい供養形態の提案」といった方向性を模索していますが、まだまだ改善の余地があると言えるでしょう。
調査の所感
株式会社コラボプラネットの西原申敏氏は、調査結果を受けて「想定以上に認識のズレがあった」と感じています。これを受けて、寺院と檀家家族との関係を深めるための支援機能の改良が必要だと語りました。
お寺まもる君について
この調査結果を踏まえた檀家管理システム「お寺まもる君」は、2014年からサービスを提供しており、加盟寺院のニーズに応じてカスタマイズが可能なクラウド型システムです。このサービスが檀家と寺院の良好な関係を築く手助けになることが期待されます。
今後、寺院が檀家継承の意義を再認識し、次の世代とのつながりを強化するためには、双方に対する理解を深める取り組みが必要とされるでしょう。持続可能なお寺の未来を築くためには、今のうちからアクションを起こすことが求められています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社コラボプラネット
- 住所
- 福岡県糸島市志摩初30いとしま応援プラザ2F
- 電話番号
-
092-332-7775